スゴイツヨイトウフ
『スゴイツヨイトウフ』(英題:The Strongest TOFU)は、インディーゲームスタジオのゾウノアシゲームズが開発し、
Phoenixxより2024年10月2日に発売された横スクロール
アクションゲームです。
ゲーム概要
プレイヤーは
豆腐を操作し、各ステージのクリアを目指します。ゲーム内には
豆腐にまつわる豆知識や、
豆腐の製造過程の映像が挿入されているのが特徴です。発売日の10月2日は、日本
豆腐協会が制定した「
豆腐の日」に合わせられています。
システム
ゲーム開始前に、操作する
豆腐を以下の3種類から選択します。
高野豆腐: 初心者向け。
消費期限(ステージクリアまでの制限時間)がありません。
木綿豆腐: 中級者向け。高所から落下すると崩れてミスになります。
絹豆腐: 上級者向け。滑りやすく、高所から落下すると崩れます。
アクション
豆腐のアクションは、左右方向への移動と、力を溜めて方向を決めてジャンプする溜めジャンプの2種類です。敵は溜めジャンプで体当たりすることで倒すことができます。
通常ステージでは、ゴール地点にある
味噌汁入りの
椀に飛び込めばクリア。ボスステージでは、ボスを倒すとクリアになります。
変身
一部のステージには「厚」または「油」の文字が配置されており、触れるとそれぞれ
厚揚げと
油揚げに変身します。
厚揚げ: 巨大化し、ステージ内のブロックを溜めジャンプで破壊できます。
油揚げ: 平たくなり、溜めジャンプの高さが通常よりも上昇します。高所から落下しても崩れません。
ミニゲーム
本編とは別に、「とうふ工場」というミニゲームも用意されています。画面の右上から左下へ流れてくる容器に、タイミングよく
豆腐を乗せていくゲームです。
開発
開発者のトモぞヴPは、これまでハイパーカジュアルゲームを手掛けてきましたが、本作ではボス戦やレベルデザインを考慮し、作品としての完成度を高める方針を取りました。開発にあたっては、ゲームクリエイターの
桜井政博が
YouTubeで配信していたゲーム開発指南チャンネル「
桜井政博のゲーム作るには」の内容を参考に、企画書の書き方、操作時の手ごたえ、無駄な部分のカット、音楽へのこだわりなどを実践しています。
プロトタイプ完成後、
小学館主催のゲームコンテスト「コロゲープロジェクト」に応募しましたが落選。その後、「
桜井政博のゲーム作るには」や先輩デザイナーからのアドバイスを参考に企画書を練り直し、2022年度に
バンダイナムコスタジオのインディーゲームレーベル「GYAAR Studio」が主催した「第1回GYAAR Studio インディーゲームコンテスト」に応募し入賞、
Phoenixxからの発売が決定しました。
豆腐を主人公にした理由
操作キャラクターを
豆腐にした理由の一つとして、モデリングが不得意なトモぞヴPが、3DCG制作の基本となる単純な形状の図形(プリミティブなモチーフ)で作ったらどうなるかと考えたことが挙げられます。また、
豆腐のまま作り続けたらゲーマーに受け入れられるのではないか、
豆腐が主人公なら審査員の印象に残るだろうという意図もありました。
2018年にゲームソフト『
Marvel's Spider-Man』をプレイしていた際、
バグでスパイダーマンが
豆腐のように表示される現象が発生し、その動画を
Twitterにアップしたところ話題になったという経験も、「
豆腐が戦うと面白い」というイメージの原点になっているそうです。
ちなみに、トモぞヴPは開発期間中に
豆腐に関する民間資格「
豆腐マイスター」を取得しています。これは、
稲作を題材としたゲームソフト『
天穂のサクナヒメ』をプレイした際、「コンセプトに向き合うにはここまでやらなければだめだったんだ!」と感銘を受けたことがきっかけです。
音楽
楽曲を制作した
永松亮は、本作の奇抜な作風と堅実なゲーム性に触れ、音楽は沿うべきか争うべきか悩んだ結果、何も考えずにひたすらプレイして頭に降りてきたものを信じるという手法を取りました。そして、昔からあるような「実家的安心感」を演出するため、あえてレトロな音を使うという考えに至ったそうです。
ゲーム内には、
豆腐店で
豆腐を製造する過程を撮影した映像が挿入されています。この店は、
神奈川県逗子市にある「とうふ工房とちぎや」で、楽曲担当の
永松亮が撮影を担当しました。ゲーム内で操作する
豆腐は同店で販売されている「国安
豆腐」がモデルで、実物を各方向から特殊撮影して質感を表現しています。ゲーム発売当初は店の情報が伏せられていたため、ファンの間では「謎の
豆腐屋」と呼ばれていましたが、後に店の写真を撮っていく人が増えたそうです。
外部リンク
Phoenixx公式サイト
*
GYAAR Studio インディーゲームコンテスト 紹介ページ