スズキ・バーグマン

スズキ・バーグマン：多様なモデルと進化の歴史

スズキのバーグマンシリーズは、世界中で人気を博すスクータータイプのオートバイです。当初はスカイウェイブの海外向けモデルとして展開されていましたが、現在では125ccから650ccまで幅広い排気量のモデルがラインナップされ、日本国内でも高い人気を誇っています。その歴史と特徴を詳しく見ていきましょう。

バーグマンシリーズの始まりとグローバル展開

バーグマンシリーズは、当初、スカイウェイブの海外仕様として誕生しました。250cc、400cc、650ccといった主要な排気量モデルは、日本国内仕様と共通でした。その後、欧州市場への進出を視野に、小排気量モデルである125ccと150ccのモデルが追加され、グローバルな展開を本格化。2006年には150ccモデルが200ccに排気量アップ、2013年には125ccと200ccモデルがタイスズキによる生産体制に移行し、グローバルモデルとして世界中に供給されるようになりました。現在では、日本国内でも200ccモデルや400ccモデルが「バーグマン」ブランドで販売されています。

バーグマン400：進化したツアラー

2017年に発売されたバーグマン400 ABSは、スカイウェイブ400の後継モデルとして登場しました。先代モデルのデザインを踏襲しつつ、ヘッドライトとテールランプのLED化、軽量化など、大幅な改良が施されています。フロントホイールも14インチから15インチにアップし、走行性能が向上。一方で、スマートキーの廃止やシート下収納スペースの縮小など、ツアラーとしての要素は若干薄くなっていると言えるかもしれません。エンジンは先代スカイウェイブと同型ながら、環境規制に対応し、加速性能が向上しています。

バーグマン200/125：使い勝手の良い中間クラス

バーグマン200は、125ccクラスと250ccクラスの中間的なサイズ感と、2つのヘルメットを収納できるメットインスペースを特徴としています。ショートストロークエンジンを採用し、扱いやすさが魅力です。2017年にはマイナーチェンジで環境規制に対応したエンジンに変更され、2021年にはABSが標準装備となりました。また、より小排気量のバーグマンストリート125EXも2023年に登場し、幅広いユーザー層に対応しています。

バーグマン燃料電池スクーター：未来を見据えた技術

スズキは、環境問題への取り組みとして、燃料電池スクーターの開発にも力を入れています。イギリスのインテリジェント・エナジー社との協業により、バーグマン125の車体に燃料電池システムを搭載したモデルを開発。2009年、2011年、2015年の東京モーターショーで公開され、注目を集めました。EUでの型式認証取得や日本の保安基準策定を経て、2017年には一般道での走行試験を開始、東京モーターショーでは一般試乗も可能となりました。このモデルは、未来のモビリティ社会に向けたスズキの先進的な技術を象徴しています。

まとめ

バーグマンシリーズは、多様な排気量と先進技術を融合させた、スズキを代表するスクーターです。グローバル市場での展開を通じて、高い信頼性と人気を獲得しています。環境問題への意識の高まりを受け、燃料電池スクーターの開発にも取り組むなど、常に進化を続けるバーグマンシリーズから、今後も目が離せません。それぞれのモデルが持つ個性と、スズキの技術力の高さを実感できるシリーズと言えるでしょう。今後、どのような進化を遂げるのか、期待が高まります。

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