スタックリッジ

スタックリッジ（Stackridge）

スタックリッジは、1970年代初期にイギリスで成功を収めたバンドです。プログレッシブ・ロックを基盤に、フォークやパワー・ポップ、サイケデリック・ロックの要素を織り交ぜた独自の音楽スタイルで知られています。ブリットポップの先駆者とも評される彼らの歴史は、メンバーの変遷、解散、そして再結成を経て、今日まで続いています。

歴史

古典期 (1969年 - 1976年)

1969年、アンディ・デイヴィスとジェームス‘Crun’ウォルターによって、スタックリッジレモンが結成されました。バンドはすぐにスタックリッジと改名し、1970年2月にはロンドンで初のライブを行いました。同年、初のグラストンベリー・フェスティバルでオープニングとクロージングを飾ります。

1971年、ウォルターが脱退するも、ウィッシュボーン・アッシュの英国ツアーをサポート。MCAレコードと契約し、デビュー・アルバム『スタックリッジ』をリリース。ルネッサンスと共に英国ツアーを行い、BBCの「ジョン・ピール・セッション」にも出演しました。

1972年、2枚目のアルバム『友情』をリリース。ウォルターが再加入し、デイヴィス、ウォーレン、スレイター、エヴァンス、ウォルター、ベントというラインナップになります。

1973年、BBC2の番組「オールド・グレイ・ホイッスル・テスト」でテレビ初出演。キャメルのサポートでツアーも行いました。ジョージ・マーティンをプロデューサーに迎え、3枚目のアルバム『山高帽の男』をレコーディング。このアルバムは批評家の称賛を受け、全英23位を記録。アメリカでも『Pinafore Days』としてリリースされました。

しかし、アルバム制作後、メンバー・チェンジが行われ、ポール・カラス、キース・ジェメル、ロイ・モーガンらが加入。エルトン・ジョンのレーベル、ロケット・レコードから4枚目のアルバム『エクストラヴァガンザ』をリリース。ロッド・ボウケットが加入し、よりポピュラーな作品へと変化しました。エルトン・ジョンやビーチボーイズとのコンサートに出演するなど精力的に活動。

1975年、コンセプトアルバム『ミスター・ミック』をレコーディング。しかし、ロケット・レコードによる編集が加えられ、ビートルズのカバー曲「ホールド・ミー・タイト」が収録されました。アルバムは評価されたものの、1976年にバンドは解散。MCAレコードは編集盤『Do the Stanley』をリリースしました。

解散後、ジェームス・ウォーレンとアンディ・デイヴィスはコーギスを結成し、商業的な成功を収めました。

リバイバル期 (1992年 - 2015年)

1992年、アルバム『ライヴ・イン・コンサート』がリリースされ、新たなファンを獲得。1999年にはカムバックツアーを行い、アルバム『サムシング・フォー・ザ・ウィークエンド』を発売。2005年にはアルバム『セックス・アンド・フラッグス』をリリースし、オリジナル・メンバーが久しぶりに共演しました。

2007年にはライブDVD『フォービドゥン・シティ』をリリース。2008年にはグラストンベリー・フェスティバルに出演しました。

2009年、アルバム『A Victory for Common Sense』をリリース。2015年には初来日公演を行い、同年秋に最後のツアー「The Final Bow」を行いました。

音楽スタイル

スタックリッジの音楽は、プログレッシブ・ロックを基盤に、フォーク、パワー・ポップ、サイケデリック・ロックの要素を融合したものです。その音楽性は、ブリットポップの先駆者とも評されています。

メンバー

解散時のメンバー

アンディ・クレズウェル・デイヴィス（Andy Cresswell-Davis） - リード・ギター、キーボード、ウクレレ、ボーカル (1969年-1976年、2002年、2007年-2015年)
ジェームス・ウォーレン（James Warren） - ギター、ベース、ボーカル (1969年-1973年、1999年-2002年、2007年-2015年)

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

『スタックリッジ』 - Stackridge (1971年)
『友情』 - Friendliness (1972年)
『山高帽の男』 - The Man in the Bowler Hat (1974年)
『エクストラヴァガンザ（幻想狂詩曲）』 - Extravaganza (1975年)
『ミスター・ミック』 - Mr. Mick (1976年)
『サムシング・フォー・ザ・ウィークエンド』 - Something for the Weekend (1999年)
『ジ・オリジナル・ミスター・ミック』 - The Original Mr. Mick (2001年)
A Victory for Common Sense (2009年)

ライブ・アルバム

『ライヴ・イン・コンサート』 - BBC Radio 1 Live In Concert (1992年)
The Radio 1 Sessions (1996年)
『ピック・オヴ・ザ・クロップ』 - Pick of the Crop : Official Bootleg No. 1 (2000年)
『フォービドゥン・シティ』 - The Forbidden City (2008年)
* 『ファイナル・バウ ブリストル2015』 - The Final Bow, Bristol 2015 (2017年)

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