スタッド・フランソワ・コティ

スタッド・フランソワ・コティ：地中海に抱かれたアジャクシオのサッカー聖地

フランス領コルシカ島のアジャクシオ市に位置するスタッド・フランソワ・コティは、1968年12月1日、ACアジャクシオ対オリンピック・リヨンの試合でこけら落としを迎えたサッカー専用スタジアムです。

開場当初は、単に『スタッド・ド・アジャクシオ』という名称でしたが、1971年、アジャクシオの発展に貢献した実業家で、1931年から1934年までアジャクシオ市長を務めたフランソワ・コティ氏に敬意を表し、現在の名称へと改称されました。

スタジアムは、地中海の美しい海岸線に沿って建設されていることが大きな特徴です。ピッチからは地中海を直接見渡せる絶景が広がり、多くの選手やファンを魅了しています。この独特のロケーションから、南側には当初観客席が設置されていませんでした。しかし、リーグの規定を満たすため、2013年には南側に仮設スタンドが設置されることになりました。

長らく、財政難に苦しんだACアジャクシオの保有下にあったため、スタッド・フランソワ・コティは開場以来大規模な改修工事を行うことができませんでした。しかし、2007年には転機が訪れます。900万ユーロという巨額の投資を元に、大規模な改修工事が実施されました。この改修工事によって、スタジアムの設備は近代化され、観客の快適性も大きく向上しました。

改修工事の内容は多岐に渡り、観客席の増設や改修、トイレや売店の改修、そしてピッチの改修なども含まれていました。これにより、スタッド・フランソワ・コティは、より安全で快適なサッカー観戦を可能にするスタジアムへと生まれ変わりました。

スタッド・フランソワ・コティは、単なるサッカー場を超えた、アジャクシオの街の象徴的な存在となっています。地中海の美しい景色と、熱狂的な地元ファンの応援によって、独特の雰囲気を醸し出しています。今後も、ACアジャクシオのホームスタジアムとして、多くの感動的な試合を観客に届けてくれることでしょう。また、スタジアム周辺の開発も進み、観光客にとっても魅力的なスポットとなっています。

歴史と美しさを兼ね備えたスタッド・フランソワ・コティは、これからもアジャクシオのサッカー、そして街のシンボルとして、その存在感を示し続けるでしょう。

もう一度検索