スタートフィヨルド油田

スタートフィヨルド油田：北海の巨大油田

スタートフィヨルド油田は、1979年に操業を開始した北海油田群を構成する重要な油田・ガス田の一つです。ノルウェーとイギリスの間の北海に位置し、ノルウェー領海内に存在します。エクイノール、エクソンモービル、コノコフィリップスといった主要なエネルギー企業が運営に携わってきました。

油田の概要

最盛期には、日量70万バレルを超える原油を生産していたスタートフィヨルド油田は、ヨーロッパにおける原油・天然ガス生産の重要な拠点でした。特に1987年1月16日には、ロシアを除く欧州で日量850,204バレルという記録的な生産量を達成しています。採掘された原油は、洋上で石油タンカーに積み込まれ、直接精製所へ輸送されます。また、天然ガスはStatpipeパイプラインを通じてノルウェー本土へと送られています。

油田の構成

スタートフィヨルド油田は、A、B、Cの3つの主要な石油プラットフォームで構成されています。各プラットフォームは約25万トンのコンクリートと約4万トンの設備から成り立っており、その巨大さが窺えます。

生産状況の推移

近年、スタートフィヨルド油田の生産量は減少傾向にあり、現在では日量7万バレルを下回っています。これは、油田が操業の晩年期を迎えているためであり、既に埋蔵量の60%以上が採掘されています。そのため、エクイノールは天然ガスの掘削に重点を移しています。油層圧を維持するために、ガスや水を油田に注入することで天然ガスの生産量を増やし、2020年以降も操業を継続する計画です。

原油流出事故

2007年12月には、原油を石油タンカーに積み込む作業中に、数千バレルの原油が北海へ流出する事故が発生しました。ノルウェー石油監督局の発表によると、推定21,750バレル（約3,000トン）の原油が流出し、ノルウェーにおける原油流出事故としては過去2番目の規模となりました。エクイノールは、この事故の原因を悪天候の中、貯蔵ブイから石油タンカー「Navion Britannica」への積み込み作業を行ったためとしています。

関連事項

List of oil and gas fields of the North Sea（北海の油田とガス田の一覧）
List of oil spills（原油流出事故の一覧）

外部リンク

The NPD's Fact-pages
Statfjord in Aftenbladet Energi Interactive Energy Map

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