スティーブ・バルマー

スティーブン・バルマーのプロフィールと経歴

スティーブン・アンソニー・バルマー（Steven Anthony Ballmer）は、1956年3月24日にアメリカのミシガン州デトロイトで生まれた実業家です。マイクロソフト社の元最高経営責任者（CEO）として知られ、現在はNBAチームロサンゼルス・クリッパーズのオーナーを務めています。資産は1000億ドルを超え、フォーブスの世界長者番付ではトップ10に名を連ねる大富豪です。

幼少期と教育

バルマーの父親はスイスから移住したドイツ系ユダヤ人で、フォード・モーターでマネージャーとして働いていました。母親も東欧系ユダヤ人の移民二世です。高校時代には数学のテストで満点を取得したり、GPAを4.0で卒業したりするなど、早くからその才能を発揮しました。バルマーは1973年にデトロイトの高校を卒業し、名門ハーバード大学に進学しました。

大学ではアメリカンフットボールチームのマネージャーとして活動し、学内の新聞や広告部門にも関わりました。卒業時には第2位優等（Magna Cum Laude）で、数学と経済学の学位を取得しました。その後、彼はプロクター・アンド・ギャンブル（P&G）でアシスタントプロダクトマネージャーとして2年間働きます。

マイクロソフトへの入社

バルマーはスタンフォード大学のMBAプログラムに進学しましたが、友人であるビル・ゲイツの勧めにより中退し、1980年にマイクロソフトに入社しました。彼は同社で30人目の従業員として迎えられ、経営、オペレーティングシステム開発、販売サポートなどさまざまな部門で実績を積みました。1998年には社長に昇進し、2000年にはゲイツの後を受けて最高経営責任者に就任しました。

バルマーの在任中、マイクロソフトは大きな成長を遂げ、特にXboxへの投資が話題となりました。彼のリーダーシップの下、売上は3倍、利益は2倍に達しました。しかし一方で、携帯端末事業ではAppleやGoogleに遅れを取る結果となったことで批判も受けました。

クリッパーズのオーナー

2014年2月4日、バルマーはCEOを退任し、次世代のリーダーとしてサティア・ナデラにその職を譲りました。同年8月にはNBAのロサンゼルス・クリッパーズを買収し、オーナーとなりました。この買収劇は、彼の経営者としての新たな挑戦の一環でもあります。

バルマーはクリッパーズのオーナーとしても熱心に活動しており、チームの成績向上に向けた取り組みを続けています。特にファンとの結びつきを大切にし、スタジアムでの盛り上げ役としても知られています。

多面的な人物像

バルマーの魅力は、経営者としての能力だけでなく、個性的なキャラクターにもあります。彼は基調講演で「I love this company!」と情熱的に叫ぶ姿や、Windows 1.0のコマーシャルに出演し、ユーモラスな表現を見せたことで知られています。また、2017年には自身の資産の一部を使い、アメリカの財政状況を可視化する非営利サイト「USAFacts」を設立し、社会貢献にも取り組んでいます。

このようにスティーブ・バルマーは、多くの顔を持つ実業家として、テクノロジー業界やスポーツ界で大きな影響を与え続けています。

もう一度検索