スティーブ・フランシス

スティーヴン・フランシスのバスケットボールキャリア

スティーヴン・ディショーン・フランシス（Steven D'Shawn Francis、1977年生まれ）は、アメリカメリーランド州タコマパーク出身の元バスケットボール選手です。彼は「ウインク」や「スティービー・ザ・フランチャイズ」というニックネームで親しまれています。

経歴の始まり

フランシスは、サンジャシント大学とアレガニー州立大学のジュニアカレッジで2年間プレイした後、NCAAディビジョンIのメリーランド大学に転校しました。彼はその運動能力と優れたバスケットボールスキルにより、アレン・アイバーソンとしばしば比較され、多くの注目を集めました。

NBAキャリアの幕開け

彼は、1999年のNBAドラフトでバンクーバー・グリズリーズに全体2位指名を受けました。しかし、カナダに対する知識が不足していたため、入団を拒否。このため、ヒューストン・ロケッツにトレードされることになりました。ルーキーイヤーでは、その優れた身体能力を武器に1試合平均18.0得点と6.3アシストを記録し、エルトン・ブランドと共にルーキー・オブ・ザ・イヤー（新人王）を受賞しました。

ロケッツでの成功と転機

フランシスは、ロケッツで4シーズンを過ごし、チームの主力として活躍。ファンからの支持も厚かったが、2002年のNBAドラフトでロケッツが姚明を獲得することで、彼の役割に変化が訪れます。フランシスは新たなチーム方針に対して納得がいかず、2003-04シーズン終了後、オーランド・マジックにトレードされました。

マジックでの挑戦

オーランド・マジックに移籍したフランシスは、再び活躍することを目指しました。彼はグラント・ヒルやドワイト・ハワードと共にプレーオフ進出を狙ったものの、チームは壁にぶつかり、思うような結果を残せませんでした。そして、さらなる苦難として、2005-06シーズンでは低迷するチームの中で出場停止処分を受ける事態が発生しました。

ニューヨーク・ニックスへの移籍

シーズン途中にニューヨーク・ニックスに移籍した際、そのチームは状態が最悪で、フランシスは期待の星として注目を浴びました。しかし、エースのステフォン・マーブリーとのポジションが重なり、ローテーションがうまく機能せず、ニックスはディビジョン最下位に終わります。このシーズン、フランシスは24試合出場するも、先発出場はわずか15試合という結果でした。

キャリアの終焉

2007年にはポートランド・トレイルブレイザーズに移籍しますが、チームの計画から外れ、すぐに契約解除されました。07-08シーズンには古巣のロケッツに復帰しますが、膝の怪我に悩まされ、思うようなプレーができませんでした。シーズン中にメンフィス・グリズリーズにトレードされ、最終的には解雇されてキャリアを終えました。

スタイルとエピソード

フランシスは、高い身体能力とボールハンドリングを活用したプレースタイルで知られ、特にクロスオーバーは彼の代名詞でした。フリースロー時には亡母の刺青に触れるルーティンを持っており、誇り高く彼のプレーを支えていました。また、NBA入りしたときに、チームメイトへのトマト投げ事件や、彼が抱えた偏頭痛などのプライベートな苦悩も多々ありました。彼のキャリアは、常に波乱に満ちたものでしたが、その存在は多くのファンから愛されていました。

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