スティーヴン・アドラー

スティーヴン・アドラー：栄光と挫折のドラマー

スティーヴン・アドラー（Steven Adler）は、1965年1月22日生まれのアメリカ合衆国出身のドラマーです。彼は、世界的なロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズの初期メンバーとしてその名を知られています。

生い立ちと音楽との出会い

オハイオ州クリーブランドで生まれたアドラーは、10歳の時に後のバンドメイトとなるスラッシュと出会いました。スラッシュが初めて手にしたギターは、実はアドラーの祖母から譲り受けたものだったというエピソードがあります。若い頃のアドラーは、ドラムだけでなくギターやヴォーカルにも挑戦していたそうです。

バンド活動の始まり

1984年、アドラーはスラッシュと共にRoad Crewを結成し、後にダフ・マッケイガンが加入します。1985年6月6日、アクセル・ローズとイジー・ストラドリンが活動していたL.A.ガンズにRoad Crewの3人が合流し、ここにガンズ・アンド・ローゼズが誕生しました。

ガンズ・アンド・ローゼズでの成功と苦悩

ガンズ・アンド・ローゼズは、瞬く間に世界的な成功を収めますが、アドラー自身はドラッグ中毒に苦しむことになります。1987年末にはバーでの喧嘩で腕を骨折し、シンデレラのフレッド・コウリーがドラマーの代役を務めました。1989年には、ドラッグ中毒治療のためアメリカン・ミュージック・アワードの授賞式に出演できず、ドン・ヘンリーが代役を務めるという事態に。10ヶ月間の治療期間が与えられたものの、アドラーはバンドに復帰することができませんでした。

バンド解雇と訴訟

1990年3月28日、アドラーはガンズ・アンド・ローゼズを解雇されます。その後、1991年7月19日にバンドとマネージメントに対し「説明なしで解雇された」として訴訟を起こしました。同年秋には新生Road Crewでの活動を始めますが、長くは続きませんでした。1993年にはバンドを告訴し、最終的にバンド側が230万ドルの示談金を支払い、今後も関連楽曲の15%の収入をアドラーが得ることで和解しました。

その後の活動

2003年、アドラーはアドラーズ・アペタイトを結成し、音楽活動を再開します。2010年7月には、自伝「My Appetite for Destruction: Sex, and Drugs, and Guns N' Roses」を発表し、自身の波乱万丈な人生を赤裸々に語りました。2011年には、新たなバンド「アドラー」を結成し、現在も精力的に活動を続けています。

スティーヴン・アドラーの遺産

スティーヴン・アドラーは、その才能と音楽への情熱で多くのファンを魅了し続けています。彼のドラムプレイは、ガンズ・アンド・ローゼズの音楽に不可欠な要素であり、その功績は永遠に語り継がれるでしょう。ドラッグとの闘いなど、苦難も経験しましたが、それを乗り越え、音楽活動を続ける彼の姿は、多くの人々に勇気を与えています。

外部リンク

Steven Adler on Twitter
Adler's Appetite
* Steven Adler's MySpace

もう一度検索