スティーヴン・コヴァセヴィチ

スティーヴン・コヴァセヴィチ

スティーヴン・コヴァセヴィチ（Stephen Kovacevich, 1940年12月17日 - ）は、アメリカ合衆国出身のイギリスのピアニストです。彼は以前、スティーヴン・ビショップ（Stephen Bishop）やビショップ＝コワセヴィチと名乗っていました。

略歴

コヴァセヴィチはカリフォルニア州ロサンゼルスで生まれました。父親はクロアチア人で、母親はイタリア系アメリカ人またはクロアチア系アメリカ人と言われています。

11歳の時にサンフランシスコでデビューを果たし、18歳でロンドンに渡り、マイラ・ヘスに師事しました。以後、彼はイギリスに滞在し、活動拠点としています。

ベートーヴェン、シューベルト、ブラームスといったドイツ・ロマン派音楽の解釈で広く知られていますが、スラヴ系やハンガリー系の音楽にも親近感を抱いており、特にショパン、ラフマニノフ、プロコフィエフ、バルトークを得意としています。また、ドビュッシー、ストラヴィンスキー、ベルクなどの20世紀音楽もレパートリーに含み、リチャード・ロドニー・ベネットからは協奏曲を献呈されています。

ソリストとしての活動に加えて、協奏曲や室内楽の演奏・録音でも高い評価を受けています。1972年に初めて来日して以来、頻繁に日本で演奏旅行を行っており、特に1990年代後半には毎年のように来日し、得意とするベートーヴェンやブラームスを中心としたプログラムを披露しました。

ピアノ演奏の他に、指揮活動にも取り組んでいます。また、熱狂的なテニス愛好家としても知られています。

人物

マルタ・アルゲリッチの3番目の夫であり、彼女との間に生まれた娘ステファニーは写真家として活動しています。

コヴァセヴィチは、その音楽性、幅広いレパートリー、そして情熱的な演奏スタイルで、世界中の音楽ファンを魅了し続けています。彼の演奏は、常に深い感情と知性、そして卓越した技術に裏打ちされており、聴衆に感動と喜びを与え続けています。

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