スティーヴン・バーコフ

スティーヴン・バーコフ（Steven Berkoff、本名：レスリー・スティーヴン・バークス、Leslie Steven Berks、1937年8月3日 - ）は、イギリスの俳優、劇作家、演出家として、その名を広く知られています。イーストエンド・オブ・ロンドンのステップニーで生まれ、ルーマニア出身のユダヤ人である両親（旧姓はBerkovitch）の血を引いています。

演劇への情熱を胸に、ロンドンとパリで演劇とパントマイムを学び、22歳で舞台デビューを果たしました。その後、彼は映画、テレビドラマ、舞台と多岐にわたる分野で才能を開花させました。

映像作品では、特に悪役としての印象が強く、その演技は観る者を魅了します。『007 オクトパシー』、『ビバリーヒルズコップ』、『ランボー/怒りの脱出|ランボー_怒りの脱出』など、数々の名作で強烈な存在感を放ち、観客の記憶に深く刻まれています。さらに、ハーマン・ウォーク原作の小説をドラマ化した『戦争と追憶』では、アドルフ・ヒトラーという難役を見事に演じきりました。これらの役柄を通して、彼は単なる悪役ではなく、複雑な人間性を持つキャラクターを演じることのできる、稀有な俳優であることを証明しました。

舞台では、俳優としての活動に加え、脚本家、演出家としても高い評価を得ています。特に、フランツ・カフカの『変身』、シェイクスピアの『マクベス』などの作品では、彼独自の解釈と演出が際立ち、多くの観客と批評家を魅了しました。これらの作品は、彼の演劇に対する深い理解と創造性を物語っています。また、バーコフは、日本での舞台公演も積極的に行っており、1992年には東京・天王洲アイルのアートスフィアのこけら落とし公演で『変身』を演出し（主演は宮本亜門）、日本の演劇界にも大きな影響を与えました。

スティーヴン・バーコフは、その多才な才能と革新的なアプローチで、イギリス演劇界、そして世界中の舞台・映像の世界に多大な貢献をしてきました。彼は、単なるエンターテイナーではなく、常に新しい表現方法を模索し続ける、真のアーティストと言えるでしょう。

主な出演作品：

映画：

テレビシリーズ：
  • - 戦争と追憶（アドルフ・ヒトラー役）
  • - その他多数

舞台:
  • - 変身
  • - マクベス
  • - その他多数

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