スティーヴ・スミス (ドラマー)

スティーヴ・スミス

スティーヴ・スミス（Steve Smith、1954年8月21日生まれ）は、アメリカの著名なジャズ及びロックミュージシャンであり、特にドラマーとしての才能が広く認識されています。彼は1979年から1984年、そして1996年から1999年まで、アメリカのロックバンド「ジャーニー」に在籍しており、その存在感はバンドの成功において欠かせないものでした。しかし、スミスはそれにとどまらず、ジェフ・バーリン、マイク・スターンなど、数多くのジャズアーティストのプロジェクトでも活躍し、セッションミュージシャンとしても多岐にわたる活動を展開しています。

幼少期と音楽教育

スミスはマサチューセッツ州ブロックトンで生まれました。子供の頃、彼はビートルズやローリング・ストーンズといったロックバンドにはあまり興味を示さず、大規模なジャズバンドに惹かれていたといいます。後に、レッド・ツェッペリンやディープ・パープルの音楽に触発され、ロックにも関心を持つようになりました。音楽を学ぶため、バークリー音楽大学に入学し、トニー・ウィリアムスを教えたアラン・ドーソンの指導を受けました。彼は名ドラマーたちと共に学び、そのキャリアの基礎を築きました。

プロとしてのキャリア

スミスは19歳でプロのドラマーとしてデビューし、最初はジャズバンドで活躍しました。その後、著名なヴァイオリニスト、ジャン＝リュック・ポンティのグループにも参加することになります。1979年には、エインズレー・ダンバーの後任としてジャーニーのメンバーに加わり、彼の活躍によりバンドはその黄金期を迎えます。1983年には友人と共にフュージョンバンド「ヴァイタル・インフォメーション」を結成し、幅広い音楽スタイルを追求しました。しかし、1985年には家族の事情によりジャーニーを離れ、ジャズやポップスなど多様な音楽活動を続けることになります。

復帰と波乱の経歴

ジャーニーに再加入したのは、2016年のことでした。サポートメンバーとしての立場で再びバンドに参加しましたが、2020年に内部のトラブルにより、ニール・ショーンとジョナサン・ケインに解雇されるという波乱の展開がありました。彼の音楽キャリアは多彩であり、マライア・キャリーやブライアン・アダムスといった他のアーティストとのコラボレーションを経て、様々なジャンルの音楽に関与しています。

主な機材とスタイル

スティーヴ・スミスは長年にわたりSONORのドラムを愛用し、自身のシグネイチャーモデルのスネアドラムもリリースされています。初来日時にはヤマハのドラムを使用したエピソードもありますが、常に高い技術力を誇るドラマーとして知られています。シンバルはジルジャンを使用し、スティックにはVIC FIRTHのモデルを採用しています。彼のスタイルはジャズとロックの融合であり、常に新しい挑戦を続けています。

音楽活動の広がり

スミスの音楽的足跡は、リーダー・アルバムやバンド活動にとどまりません。ソロ活動や他アーティストとのコラボレーションも数多く、彼の音楽は常に進化を続けています。特に、ヴァイタル・インフォメーションとしての活動は長年にわたり継続され、様々なメンバーとのコラボレーションが行われてきました。リリースしたアルバムの数々は、彼の多才さと音楽への情熱を示すものです。彼はジャズやフュージョンの伝統を受け継ぎ、それを現代に融合させる重要な存在となっています。

これからもスティーヴ・スミスの動向から目が離せません。

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