スティーヴ・マーティン

スティーヴ・マーティンについて

スティーヴ・マーティン（Steve Martin）は1945年8月14日にテキサス州ウェーコで生まれたアメリカのコメディアン、俳優、脚本家、そしてミュージシャンです。彼はエンターテインメント界で幅広く活躍し、そのキャリアは非常に多才で知られています。

来歴

マーティンは幼少期にディズニー・ランドの近くに引っ越し、そこでのショーを見てショービジネスに興味を持つようになりました。大学では哲学を学んでいましたが中退し、UCLAで脚本の勉強をし始め、ナイトクラブでのパフォーマンスも行うようになりました。1969年にはテレビの脚本でエミー賞を受賞し、その後1977年と1978年にはグラミー賞のコメディ・レコード賞を受賞するなど、彼の才能は早くから認められていました。また、1977年には短編映画『ぼんやりウェイター』でアカデミー賞にノミネートされ、彼の映像作品への関与も広がります。

『サタデー・ナイト・ライブ』にゲスト出演することによって多くの人々に知られるようになり、独特のキャラクターで人気を博しました。彼はジェリー・ルイスや英国のテレビ番組からの影響を受け、特有の無邪気な笑顔と奇妙な身体の動きで観客を魅了します。特に「エジプト人のダンス」や、「チェコ出身の兄弟」といったスケッチが有名です。

映画への出演も多岐にわたり、初期にはカール・ライナー監督とのコラボレーションや、西部劇のブレンドである『サボテン・ブラザース』など、カルチャーに深く根付いた作品が多くあります。また、彼は単なるコメディアンでなく、シリアスな役柄にも挑戦し、『スパニッシュ・プリズナー』や『ノボケイン/局部麻酔の罠』などでもその幅広い演技力を示しました。アカデミー賞授賞式の司会も務め、名誉あるアカデミー名誉賞を受賞しています。

私生活と趣味

マーティンは様々なアートに興味を持ち、多くの作品をコレクションしています。2006年にはエドワード・ホッパーの『Hotel Window』を2670万ドルで落札し、アートに対する情熱を示しました。また、自ら原作・演出・主演を務める戯曲『ラパン・アジールに来たピカソ』では、ピカソとアインシュタインの架空の出会いを描くなど、多才な才能を発揮しています。

最近では音楽活動にも力を入れており、バンジョーの名手アール・スクラッグスとともに『スティーヴ・マーティン・アンド・ザ・スティープ・キャニオン・レンジャース』というバンドを結成し、演奏を行っています。プライベートでは1986年に女優のヴィクトリア・テナントと結婚し1994年に離婚。その後2007年に再婚し、2012年には67歳で初めて子供を授かるというニュースもありました。

文化的影響

マーティンはストリートダンスにも影響を与え、彼の動きを基にした「スティーブマーティン」というダンスステップが存在します。このステップは世界的に知られており、他のダンス文化にも取り入れられています。日本でもストリートダンス検定に登場するなど、その影響は広範囲にわたります。

彼はまた、親友であるロビン・ウィリアムズの死を悼み、その才能と人間性を称賛しました。2021年には新型コロナウイルスのワクチンも接種し、社会へ向けてのメッセージを発信しました。彼のキャリアは幅広く、今なお多くの人々に影響を与え続けています。

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