ステファン・ボナー

ステファン・ボナー（Stephan Bonnar、1977年4月4日 - 2022年12月22日）は、アメリカ合衆国インディアナ州マンスター出身の男性総合格闘家でした。ワン・キックス・ジムに所属し、ブラジリアン柔術黒帯、テコンドー黒帯という確かな実力を持っていました。

格闘技好きだったボナーは、10歳でレスリング、12歳でテコンドーを始めました。20歳を過ぎてからはブラジリアン柔術、ボクシング、ムエタイと、様々な格闘技を学び、総合格闘家としての基礎を築きました。

2001年11月10日、Ironheart Crown 3ヘビー級トーナメントでプロデビューを飾り、見事優勝を果たしました。しかし、2003年9月13日には、Jungle Fight 1でLYOTOに1ラウンドTKO負けを喫しています。

The Ultimate Fighter

2005年1月、ボナーはリアリティ番組「The Ultimate Fighter 1」に参加し、ライトヘビー級トーナメントを勝ち進みました。4月9日の決勝では、フォレスト・グリフィンとの激闘の末に判定で敗れ、準優勝に終わりましたが、この試合はUFC史に残る名勝負として高く評価されています。

UFCでの活躍

2006年8月26日、UFC 62でフォレスト・グリフィンと再戦しましたが、判定負けを喫しました。さらに、試合後の薬物検査で陽性反応が出たため、サスペンド処分を受けました。2007年7月7日、UFC 73で復帰を果たし、マイク・ニッケルズにチョークスリーパーで一本勝ちしました。

2010年2月20日、UFC 110ではクシシュトフ・ソシンスキーにTKO負けを喫し、UFCで3連敗となりました。しかし、同年7月3日のUFC 116での再戦では、ソシンスキーにTKO勝利を収め、見事リベンジを果たしました。この試合はファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞しました。2012年10月13日、UFC 153では、アンデウソン・シウバとのライトヘビー級ワンマッチに臨みましたが、1ラウンドTKO負けを喫しました。試合後には、薬物検査で禁止薬物であるステロイドの陽性反応が出たことが発表され、この試合を最後に引退しました。

Bellatorでの復帰

引退から約2年後の2014年11月15日、Bellator 131でティト・オーティズと対戦し、判定負けを喫しました。

突然の死

2022年12月22日、45歳という若さで亡くなりました。当初、死因は心臓の合併症とされていましたが、後にフェンタニルのオーバードーズによるものであったことが判明しました。

戦績と表彰

ボナーは、プロの総合格闘家として数々の試合を戦い、IHC 3ヘビー級トーナメントでの優勝、UFCでのファイト・オブ・ザ・ナイト、UFCファイト・オブ・ザ・イヤーなどの輝かしい成績を残しました。また、2013年にはUFC殿堂入りを果たし、その功績が讃えられました。

ステファン・ボナーは、そのアグレッシブなファイトスタイルと、激闘を繰り広げたフォレスト・グリフィンとの試合で、多くの格闘技ファンに記憶される選手でした。しかし、晩年は薬物問題や悲劇的な死など、波乱に満ちた人生を送りました。

獲得タイトル
IHC 3ヘビー級トーナメント 優勝（2001年）

表彰
UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト（1回）
UFC ファイト・オブ・ザ・イヤー（2005年）
UFC 殿堂入り（2013年）

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