ストップ (スパイス・ガールズの曲)

スパイス・ガールズ「ストップ」：時代を超えて愛されるノスタルジックな名曲

「ストップ」（Stop）は、スパイス・ガールズが1998年3月9日にリリースした7枚目のシングル（アメリカでは6枚目）で、2枚目のアルバム『スパイスワールド』に収録されています。モータウンやブルー・アイド・ソウルからの影響を受けたこの楽曲は、全英シングルチャートで2位を記録しました。

制作の背景

1997年6月、グループは映画『スパイス・ザ・ムービー』の撮影を開始。同時期に、ヴァージン・レコードは11月発売予定のアルバム『スパイスワールド』のプロモーション戦略をスタートさせました。しかし、当時はまだアルバム用の楽曲が1曲も完成しておらず、メンバーは映画撮影と並行して楽曲制作とレコーディングを行うという過酷なスケジュールをこなす必要がありました。

撮影の合間や終了後には、ウィネベーゴに作られた移動スタジオに直行。この多忙なスケジュールは、メンバーに大きな負担を強いました。メラニー・ブラウンは自伝の中で、「2つの大きなプロジェクトを同時に進めなければならなかったため、数週間で疲労困憊になった」と当時を振り返っています。

楽曲のコンセプトは、ジェリ・ハリウェルが考案しました。彼女は曲のアイデアをボイスレコーダーに吹き込み、それをポール・ウィルソンとアンディ・ワトキンスに渡してメロディーラインの制作を依頼しました。ハリウェルは、楽曲にモータウンの雰囲気を取り入れたいと考えていました。メラニーCがコーラスを完成させると、楽曲の基礎が完成。その後、他のメンバーが時間を見つけてサビやブリッジを制作していきました。

メラニー・チズムによれば、「ストップ」はグループが名声に直面した際に感じていた気持ちや、過重労働を強いるマネージメントに対する不満をテーマにしているとのことです。彼女たちは不満の結果、マネージャーのサイモンを解雇しています。

ミュージック・ビデオ

ミュージック・ビデオは、1950年代から1960年代のアイルランドの労働者階級の人々が暮らす街を舞台に、スパイス・ガールズが道で踊ったり、走り回ったり、縄跳びやフラフープをして楽しむ様子が描かれています。最後には、バーで5人揃ってステージで歌うシーンで締めくくられます。2023年には、25周年を記念して別バージョンのミュージック・ビデオが公開されました。

トラックリスト

UK CD1 / US CD1

1. Stop - 3:24
2. Something Kinda Funny (ライブ・バージョン) - 4:43
3. Mama (ライブ・バージョン) - 5:18
4. Love Thing (ライブ・バージョン) - 5:06

UK CD2

1. Stop - 3:24
2. Ain't No Stoppin' Us Now (ライブ・バージョン) - 4:55
3. Stop (Morales Remix) - 7:23
4. Stop (Stretch 'N' Vern's Rock'n Roll Remix) - 9:11

US CD2

1. Stop - 3:24
2. Stop (Morales Remix) - 7:23
3. Stop (Stretch 'N' Vern's Rock'n Roll Remix) - 9:11
4. Stop (Morales Dub) - 8:11

チャート成績

UKでの売り上げは32万1000枚を記録しています。

「ストップ」は、スパイス・ガールズの代表曲として、今もなお多くの人に愛され続けています。ノスタルジックなメロディーと、当時の彼女たちのリアルな感情が込められた歌詞は、聴く人の心に深く響くことでしょう。

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