スノーホッケー

スノーホッケー：雪国の冬を彩るニュースポーツ

スノーホッケーは、1980年代初頭に札幌市で考案されたウィンタースポーツです。雪上という環境を活かし、誰もが気軽に楽しめるように工夫されたこのスポーツは、地域に根ざした活動として親しまれています。

誕生の背景

スノーホッケーは、1982年2月に当時の札幌市長、板垣武四氏の提唱によって開かれた北方都市会議での協議がきっかけとなり、札幌市教育委員会が中心となって開発されました。アイスホッケー、フィールドホッケー、サッカーなどの要素を取り入れながら、約1年間の試行錯誤を経て、1983年10月に完成しました。

開発段階では、小学校や中学校で試作品を用いた実験を繰り返し、その結果を基に改良が加えられました。現場の意見を取り入れながら、より多くの人々が楽しめるように工夫された点が、スノーホッケーが広く普及した理由の一つと言えるでしょう。

スノーホッケーの特徴

スノーホッケーは、積雪地帯のグラウンドや広場などで手軽に楽しめるスポーツです。特別な技術や体力は必要なく、誰でもすぐにゲームに参加できます。ミニスキーのような「レッツ」と呼ばれる道具に乗り、スティックを使ってボールを運び、相手のゴールに入れることで得点を競います。

運動量が多く、持久力や脚力だけでなく、敏捷性や巧緻性も養われます。また、チームスポーツであるため、協調性や責任感も育むことができます。子供から大人まで、年齢や性別に関わらず楽しめるのが魅力です。

競技方法とルール

チーム編成

チームは通常、男女別に編成されますが、年齢や性別に関係なく混合チームを組むことも可能です。1チーム7名で構成され、試合に出場できるのも7名ですが、大会によっては1チーム15名まで登録でき、選手の交代は自由に行えます。

ゲームの進め方

試合はセンターマークからのフェイスオフで開始されます。ゴールエリアには常に1人の選手しか入ることができません（交代は可能）。

競技時間

試合時間は、前半・後半それぞれ10分間が原則です。ただし、大会の規定や選手の年齢、体力、気象条件などによって、自由に時間を変更できます。作戦タイムは、前半・後半に各1回ずつ、1分間取ることができます。前半終了後には、原則として5分間の休憩を挟み、コートチェンジを行います。休憩時間も、試合状況や選手の疲労度、天候などを考慮して自由に決めることができます。

コート

コートは、縦30-36m、横24-28mの長方形です。両エンドラインには、縦3m、横6mのゴールエリアを設けます。

用具

レッツ：プラスチック製のミニスキー（長さ41-45cm）
スティック：木製のスティック（長さ95-98cm）
ボール：オレンジ色の軟式プラスチックボール（直径6-7cm）
ゴール：鉄製で、組み立てると縦1.5m、横2mになる

主な大会

札幌市長杯争奪スノーホッケー大会（毎年2月中旬）
北海道知事杯、道新スポーツ杯争奪スノーホッケー大会（毎年2月下旬）
* 各区の連絡会や体育指導委員会などが主催する区の大会（毎年1月下旬-2月上旬）

チャンピオンシップ大会

2007年には、ノルディックスキー札幌大会に合わせて「札幌にぎわいまつり」が大通公園で開催され、その中で「チャンピオンシップ・スノーホッケー大会」が行われました。この大会は、市長杯と知事杯の優勝チーム（小学生男女8チーム）が対戦するというものでした。しかし、参加チームが小学生のみであったため、一般のプレイヤーからは不満の声も上がりました。

まとめ

スノーホッケーは、札幌市で生まれたユニークなウィンタースポーツです。手軽に楽しめるだけでなく、体力や協調性を養う効果もあります。雪国ならではのスポーツとして、今後も多くの人々に親しまれていくことでしょう。

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