スバル・B9スクランブラー

B9スクランブラー

B9スクランブラー（ビーナイン スクランブラー、B9 SCRAMBLER）は、富士重工業が手がけたコンセプトカーで、デザインを担当したのはアルファロメオ出身のアンドレアス・ザパティナスです。この車両は2003年の第37回東京モーターショーで初めてお披露目されました。

概要

B9スクランブラーは、オープン2シータータイプの車で、「オンロード・ラフロードを問わずオープンエアモータリングを楽しみたい」というビジョンを反映させています。そのデザインは、どこか懐かしさを感じさせる一方で、未来のスバルのデザインを予感させる「スプレッドウィングスグリル」と呼ばれる独特の造形が特徴です。これは、スバルが追求する機能美とデザイン性の融合を体現しています。

パワーユニット

B9スクランブラーには、SSHEV（Sequential Series Hybrid Electric Vehicle）と称されるハイブリッドシステムが採用されています。このシステムは、従来のハイブリッドシステムとは異なり、基本的にシリーズハイブリッドの構造となっています。具体的には、急加速が必要な場面ではエンジンがモーターをサポートし、一方で80km/hを超える速度に達すると、効率的なエンジン単体での駆動に切り替わります。これにより、スムーズな加速を実現しながらも、優れた燃費性能と環境性能を維持しています。

システム構成には、EJ20 SOHCエンジンが使用され、その背後には発電機とモーター、トランスミッションが一体化したシステムが備わっています。この構造は、一般的なスバルのトランスミッション同様に、プロペラシャフトが接続されており、トランスミッションケースの前方側面には前輪駆動用のドライブシャフトが接続されています。このようにして、シンメトリカルAWD（全輪駆動）を実現しています。

エンジンとモーターの出力

• - エンジン出力: 101kW (140PS)
• - モーター出力: 100kW

このような特長を持つB9スクランブラーは、スバルの未来を示す重要なモデルとして位置付けられています。開放感あふれるデザインと進化したハイブリッド技術の融合は、新たなライディング体験を提供します。本車両は、運転の楽しさと環境への配慮を両立させる一例となっており、今後の自動車市場における重要な指針となるでしょう。

関連項目

• - SUBARU (自動車)
• - ハイブリッドカー
• - スバル・B5-TPH
• - WRC ラリーエボルブド

もう一度検索