スピード (映画)

映画『スピード』の詳細

『スピード』（原題: Speed）は1994年にリリースされたアメリカのアクション・スリラー映画で、ヤン・デ・ボンが監督を、グレアム・ヨストが脚本を担当しました。本作はキアヌ・リーブス、デニス・ホッパー、サンドラ・ブロックなどの有名キャストが出演したことでも知られています。映画は1994年6月10日にアメリカで公開され、評価面でも興行面でも大成功を収め、製作費は3000万から3700万ドルに対し、全世界での興行収入は約3億5040万ドルに達しました。作品はアカデミー賞において音響効果編集と音響賞の二部門に輝き、続編『スピード2』が1997年に公開されました。

映画の概要

本作は、爆弾を仕掛けた犯人とSWATチームの壮絶な攻防を描いており、観客を引き込む緊張感溢れる内容が展開されます。特に、バスに仕掛けられた爆薬が50マイル（約80キロ）を下回ると爆発するという独特の設定は、視覚的にもスリル満点で、次々と続く危機にジャックの頭脳戦が繰り広げられます。これにより、単なる銃撃戦だけでなく、知恵や迅速な判断が求められ、観客はハラハラしながらも興奮を覚えます。

この作品は時間と空間を移動するエレベーター、バス、電車という密室的な舞台で進行し、これまでのアクション映画とは異なる新たな視点を提供しました。『スピード』は、アクション映画の新たなスタンダードを築き、特にキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックを一躍有名にしました。

アメリカ国内での興行収入は約1億2000万ドル、全世界で3億5000万ドルという堅調な成績を収め、1995年のアカデミー賞で二部門にノミネートされ、勝利を収めました。さらに、日本国内でも配給収入が45億円に達し話題を呼びました。

バス爆破の設定

映画の中のバスは、ゼネラルモーターズ製のニュールックバスで、ロサンゼルスのサンタモニカ地区で運行しているBIG BLUE BUSのカラーをしています。複数台が用意され、後にそのうちの1台は2019年の東京コミコンで展示されました。

特筆すべきは、映画内でSWAT隊員のジャックが着用しているカシオ製のG-SHOCK腕時計DW-5600シリーズが、映画のヒットを受けて「スピードモデル」として名を馳せたことです。これにより、このモデルは多くの人々に愛されるアイテムとなりました。

あらすじ

物語は、ロサンゼルスのオフィスビルでエレベーターに爆弾が仕掛けられ、乗客たちが閉じ込められるシーンから始まります。ジャック・トラヴェン役を演じるキアヌ・リーブスは、警察SWAT隊員として上司や同僚と共に爆弾の解除と乗客の救出に向かいます。しかし、事件は終わらず、逃げた犯人が今度はバスに爆弾を仕掛け、そのバスが50マイルを下回ると爆発するという状況が生まれます。

ジャックはCarlosと名乗る乗客が運転手を襲う事件に遭遇し、新たにアニーが運転を代わりに行うことになります。様々なトラブルに直面しながらも、ジャックは華麗に次々と問題を解決していく様子が見どころです。また、ジャックは女の子の大学の名前に気付くことで、自身が狙われている事実を突き止め、ハワード・ペインという犯人との対決へと向かいます。

最終的に、ジャックはアニーを救出するため、爆薬を解除しようと奮闘しますが、数々の危険に直面します。最終的には列車が工事区間で脱線し、無事に事態を収拾する展開は、映画のクライマックスとなっています。

人物構成

『スピード』の深みを増すのは、魅力的なキャラクターたちです。

• - ジャック・トラヴェン（演：キアヌ・リーブス）: SWAT隊員であり、深い責任感を持ちながら、時には非常手段を選ぶこともある複雑なキャラクター。
• - ハワード・ペイン（演：デニス・ホッパー）: 以前は爆弾処理班であったが、自らの過去に逆恨みを持ち、凶悪犯としてジャックに立ち向かう。
• - アニー（演：サンドラ・ブロック）: 運転が得意で、困難に立ち向かうヒロインとしてジャックと共に冒険する。

結論

『スピード』は、エキサイティングなアクションと心に響くストーリーが融合した傑作であり、観客に強烈な印象を残しています。時を超えて愛され続けるこの作品は、アクション映画の金字塔として多くの人の記憶に刻まれています。

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