スフィアリーグ

スフィアリーグ

スフィアリーグは、2005年12月15日から2007年8月26日まで開催された、芸能人女子フットサル公式大会の名称です。

名称の由来

リーグ名の「スフィア（Sphere）」は、幾何学的な球体、つまり丸い物体を指します。これはフットサルで使用するボールの形状と、大会の主な開催・中継元であったフジテレビ本社社屋の特徴的な球体展望台にちなんで名付けられました。フットサルとメディアの結びつきを象徴する名称と言えます。

理念

この大会は、女性が本来持っている美しさとスポーツの楽しさをフットサルという競技を通じて表現することを目指しました。これにより、広く人々が芸能人選手たちに憧れを抱き、フットサルをプレーしたり楽しんだりする機会を得られるよう、プロモーション活動を積極的に行いました。その目的は、フットサルの普及推進に努め、ひいては女子サッカー全体の発展に貢献することにありました。

参加規定とルール

スフィアリーグに参加する選手にはいくつかの規定が設けられていました。まず、（財）日本サッカー協会への個人登録を完了していることが必須でした。また、各プロダクションに所属し、既に芸能活動を行っている、あるいは今後行う予定のある者が対象とされました。参加選手は所属事務所を通じてプロフィール（写真や出演歴を含む）の提出が義務付けられ、スフィアリーグ実行委員会による承認が必要でした。

試合のルールは、基本的に日本サッカー協会のフットサル規則に準拠していましたが、試合時間など一部には各大会独自の特別ルールが適用されました。試合中の判定に関しては、最終的な判断は担当審判に委ねられました。

参加チーム

リーグには多くの芸能プロダクションから様々なチームが参加しました。リーグ開始当初から参加したチームには、carezza（カレッツァ）、XANADU loves NHC（ザナドゥー ラブズ エヌエイチシー）、chakuchaku J.b（チャクチャクジェービー）、FANTASISTA（ファンタジスタ）、TEAM dream（チームドリーム）、ミスマガジン、南葛シューターズ（ナンカツシューターズ）、ASAI RED ROSE（アサイレッドローズ）、YOTSUYA CLOVERS（ヨツヤクローバーズ）、蹴竹G（シュウチクジー）などがありました。これらのチームには、著名な監督（野田義治、宮本和知、高橋陽一など）が率いるチームもありました。また、リーグ途中からZENT sweeties（ゼントスィーティーズ）や表参道BEAUTY（オモテサンドウビューティー）が新規参入しました。一方で、Gatas Brilhantes H.P.（ガッタス ブリリャンチス エイチピー）のように、リーグ発足当初は参加していたものの、2005-2006シーズン限りで離脱し、他の大会を中心に活動するようになったチームもありました。

主な大会と形式

スフィアリーグは様々な大会形式で開催されました。2007年2月にはプレマッチ「恋サル プレシーズンマッチ」が行われ、同年には開幕戦が開催されました。開幕戦では参加チームをグループ分けして予選リーグを行い、各グループの上位チームが決勝戦で対決する方式が取られました。また、フジテレビが夏に開催するイベント「お台場冒険王」内でも、スフィアリーグ公式戦として「ザ・冒険王2007」が開催されました。この大会では、参加チームを複数のグループに分けて総当たりの予選リーグを行い、上位チームが決勝トーナメントに進出する大規模な形式が採用されました。

歴代の決勝戦は以下の通りです。

2005-2006シーズン FINAL：XANADU loves NHC vs carezza
2007シーズン 開幕戦：XANADU loves NHC vs FANTASISTA
ザ・冒険王2007 決勝：XANADU loves NHC vs carezza

特にXANADU loves NHCは、2005-2006シーズン FINALから「ザ・冒険王2007」まで3大会連続で優勝という記録を達成しています。大会は、多くのチームが参加できるよう、またスケジュールの都合上、多くの場合1日で決着がつく形式が採用されていました。

運営と課題

スフィアリーグは、（財）東京都サッカー協会とスフィアリーグ事務局が主催し、（財）日本サッカー協会が後援、すかいらーくグループが特別協賛するなど、多様な組織によって支えられていました。初期は平日に開催される試合が多かったものの、主要チームの事情等も影響し、2007シーズンからは土日祝日やお盆期間中の開催が増加しました。各チームはユニフォームへのスポンサーロゴ掲載を増やすなど、大会への注目の高さがうかがえました。

しかし、一方で課題も指摘されていました。特に、近年はフットサル経験を持つ選手が増え、一部では「傭兵」と揶揄されるようなセミプロや経験者が目立つようになったことで、大会が当初掲げた「女性が生まれ持つ美しさとスポーツの楽しさをフットサルを通じて具現化する」という理念から乖離しつつあるという批判も挙がりました。これに対し、参加規定の見直しや運用面の明確化を求める意見も強くなっていました。

終焉と後継大会

2007年に開催された「ザ・冒険王2007」を最後に、スフィアリーグは事実上その役割を終えることとなりました。この大会に代わる新たな動きとして、「メルシートゥフェスタ」という別の芸能人女子フットサル大会が同年8月から本格的にスタートしています。

関連情報

スフィアリーグ公式のトレーニングDVDが発売されています（DVD「スフィアリーグ公式 フットサル基礎トレーニング」）。
2007シーズンの開幕戦や「ザ・冒険王2007」決勝大会は、CS放送のフジテレビ739で生中継されました。
関連番組として、BSフジの「KICK IN! GAROTAS フットサルTV」やフジテレビの「恋するフットサル」などが放送され、芸能人女子フットサルの活動をサポートしていました。

スフィアリーグは、短期間ながらも芸能人女子フットサルというジャンルを盛り上げ、多くの注目を集めた大会でした。

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