スペシャルズ

ザ・スペシャルズ（The Specials）は、1970年代後半にイギリスで結成された2トーン・バンドです。彼らは、ジャマイカのスカやロックステディにパンクのエネルギーと反骨精神を融合させた独自のサウンドで、2トーンスカというジャンルを確立しました。

バンドの歴史

ザ・スペシャルズは、コヴェントリー・オートマティックスというバンドを前身としています。リーダーのジェリー・ダマーズを中心に、白人と黒人が混ざり合ったメンバー構成で、音楽とファッションを通じて人種間の融和を訴えました。

1979年5月、2トーン・レコードからデビューシングル「Gangsters」を発表。B面にはザ・セレクターの「The Selecter」が収録されました。同年10月には、ダンディ・リヴィングストンのカバー曲「ルーディたちへのメッセージ」をセカンドシングルとしてリリース。同年同月、エルヴィス・コステロがプロデュースしたファーストアルバム『The Specials』を発表し、一躍人気バンドとなりました。

1980年1月、5曲入りのライブEP『Too Much Too Young』を発表。このEPは全英シングルチャートで1位を獲得し、彼らの人気を不動のものとしました。EPには、映画『ナバロンの要塞』のテーマ曲も収録されています。

しかし、1981年に全英1位を獲得したシングル「ゴースト・タウン」を最後にバンドは解散。ヴォーカルのテリー・ホールはファン・ボーイ・スリーを結成し、リーダーのジェリー・ダマーズはスペシャルAKAを率いて活動を続けました。その後、1992年にはスペシャルズはレーベルメイトのザ・ビートと合体し、スペシャル・ビートとして活動しました。

2009年には、オリジナルメンバーで26年ぶりにサマーソニックに出演するために来日し、往年のファンを熱狂させました。

2022年12月19日、バンドの象徴的な存在であったテリー・ホールが膵臓癌のため63歳で死去。バンド側が発表した声明によると、彼は生前にアメリカで新しいアルバムを録音する予定だったとのことです。

メンバー

ジェリー・ダマーズ (オルガン)
テリー・ホール (ヴォーカル、作曲) - 2022年死去
Lynval Golding (リズム・ギター)
Neville Staple (トースト、パーカッション)
Roddy Byers (リード・ギター)
Horace Panter (ベース)
John Bradbury (ドラムス) - 2015年死去
Nik Torp (キーボード)
リコ・ロドリゲス (トロンボーン) - 2015年死去
Jon Read (トランペット)
Adam Birch (トランペット)
Tim Smart (トロンボーン)
Drew Stansall (サックス、フルート)

ディスコグラフィ

アルバム

The Specials (1979)
More Specials (1980)
In the Studio (1984)
Today's Specials (1996)
Guilty 'til Proved Innocent! (1998)
Skinhead Girl (2000)
Conquering Ruler (2001)

シングル

ギャングスターズ（1979年5月） - 全英6位
ルーディたちへのメッセージ（1979年10月） - 全英10位
* ゴースト・タウン（1981年6月） - 全英1位

ザ・スペシャルズは、音楽を通じて社会的なメッセージを発信し、多くの人々に影響を与えました。彼らの音楽は、今もなお色褪せることなく、世界中の音楽ファンに愛され続けています。

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