スモーキン・ブギ

スモーキン・ブギ

「スモーキン・ブギ」(Smokin' boogie)は、1974年12月に東芝EMIのEXPRESSレーベルからリリースされたダウン・タウン・ブギウギ・バンドの第3弾シングルです。この楽曲は、作詞を新井武士、作曲を宇崎竜童が手掛けており、バンドの名を広めるきっかけとなった作品として特に有名です。この曲は、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドを代表する楽曲と見なされており、宇崎竜童はその後の多くの場面でこの曲を演奏しています。

この楽曲は、リリース後すぐに人気を博し、累計売上が70万枚を突破するという大ヒットを記録しました。歌詞に関しては新井武士自身が「リズムに乗せてゴロ合わせをしただけだ」と振り返っており、シンプルな言葉遊びが多くの人々の共感を呼びました。

アートワーク

「スモーキン・ブギ」のジャケットは2種類存在します。初めにリリースされたジャケットは、「スモーキン・ブギ」を強調したデザインでしたが、その後、B面の「恋のかけひき」との両A面扱いで、メンバー全員がモノクロの全身写真で写っているジャケットが発表されました。

収録曲

このシングルには、以下の収録曲が含まれています。

• - SIDE A: スモーキン・ブギ (作詞：新井武士、編曲：ダウン・タウン・ブギウギ・バンド)
• - SIDE B: 恋のかけら (作詞：宇崎竜童、編曲：山屋清)

おもなカバー・パロディ

1975年には、アメリカのバンドシャ・ナ・ナが宇崎竜童による英語の歌詞でカバーし、日本でシングルとして発売されました。また、憂歌団は「スモーキン・ブギ」とエルモア・ジェームスの「シェイク・ユア・マネーメイカー」を組み合わせたパフォーマンスを披露し、これは後に2005年のアルバム『LOST TAPES』に収録されています。さらに、1978年には大瀧詠一がプロデュースしたアルバム『LET'S ONDO AGAIN』にこの曲のパロディ「禁煙音頭」が発表され、後には鈴木雅之のライブアルバムにもこの曲をカバーしたゴスペラッツのバージョンが収録されました。

嘉門達夫は1994年に「スモーキン・ブギ・レディース」として替え歌を制作し、横浜銀蝿や奥田民生もそれぞれこの曲をカバーしています。特に奥田はライブでの演奏を2002年のシングルやアルバムに収録しており、今でも多くのアーティストに影響を与え続けています。

新井武士自らが作成したアンサーソング「スモーキング・ブギ 其の二」も話題を呼び、本曲が発表された後の禁煙ブームにジョークを交えた形で取り上げています。

エピソード

この曲がリリースされた当初、「歯ブラシ ゴシゴシ」というフレーズを利用して、某歯磨きメーカーとのタイアップが検討されていましたが、「クソして一プク」という歌詞が不適切として企画は立ち消えとなりました。また、爆風スランプのサンプラザ中野は中学生の頃からこの曲に魅了されていたと語っています。さらに、ウルフルズのトータス松本にとって、この曲は初めて買ったレコードだと、自身の音楽活動のルーツのひとつとして思い出されています。

当時、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドのドラマー相原誠は、新宿にライブハウス「スモーキン・ブギ」を開店したことでも知られています。B面の「恋のかけら」は当初別のバンド向けに書かれたものでしたが、不採用となったためにダウン・タウン・ブギウギ・バンドによってレコーディングされることとなりました。このように、「スモーキン・ブギ」は単なる楽曲以上の影響を持ち、今なお多くの人々に愛され続けています。

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