スレーニョス

スレーニョス：南カリフォルニアを拠点とする巨大ギャング連合

スレーニョス（Sureños）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州を主な活動拠点とする、メキシコ系アメリカ人を中心としたストリートギャングの連合体です。彼らは青色をシンボルカラーとしており、その活動は南カリフォルニアからカリフォルニア州全域に広がっています。

起源と組織構造

スレーニョスの起源は、メキシコ国境に近い南カリフォルニア、特にロサンゼルスにあります。現在では500以上の組織がカリフォルニア州全体に分布しており、その規模は全米最大級のギャング組織となっています。代表的な所属組織には、フロレンシア・13、ホワイト・フェンス、バリオ・ハワイアン・ガーデンズ、バリオ・ロンゴス・13、マラ・サルバトルチャなどが挙げられます。

特筆すべき点として、スレーニョスにはヒスパニック系以外の組織も少数ながら参加しています。フィリピン系のサタナスやアルメニア系のアルメニアン・パワーなどがその例です。

スレーニョスは、南カリフォルニアにおけるヒスパニック系ギャングの上部団体であるメキシカン・マフィアに忠誠を誓う組織によって構成されています。各組織は、その名前に「13」を加えることでメキシカン・マフィアへの忠誠を示します（Mがアルファベットの13番目であることに由来）。

活動範囲と勢力

スレーニョスは、南カリフォルニアのほぼ全てのヒスパニック系ギャングを傘下に収めており、その影響力は非常に大きいものがあります。対立関係にあるノルテーニョスとその上部団体であるヌエストラ・ファミリアが拠点とする北カリフォルニアにも進出しています。さらに、テキサスをはじめとするアメリカ南部、さらにはフロリダにも活動範囲を広げており、その勢力は拡大を続けています。

組織内の関係と抗争

スレーニョスに所属する組織間の関係は必ずしも良好とは限りません。組織間で抗争や小競り合いが頻繁に発生しており、内部の緊張は常に高い状態にあります。しかし、メキシカン・マフィアから抗争禁止令が通達されることもあり、また、異人種ギャングへの攻撃が推奨されることもあります。これにより、クリップスとの対立において、ヴェニス・13とカルヴァー・シティー・ボーイズが共闘するといった事例も発生しています。

しかし、メキシカン・マフィアの高位幹部を輩出しているにもかかわらず、服従を拒否する組織も存在します。そういった組織に対しては、メキシカン・マフィアから「グリーンライト」と呼ばれる殺人宣告が出され、他のスレーニョス所属組織や、服従を拒否した組織内部のメンバーによって制裁が加えられます。この「グリーンライト」は、対象者が殺害されるまで解除されることはありません。

まとめ

スレーニョスは、その大規模な組織力と広範囲な活動によって、カリフォルニアのストリートギャングの代表的な存在の一つとなっています。組織間の抗争やメキシカン・マフィアとの関係など、複雑な側面も持ち合わせていますが、その影響力は無視できないものとなっています。

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