スロベニア自由民主党

スロベニア自由民主党（LDS）は、スロベニア共和国の自由主義政党です。党首はトネ・アンデルリッチ氏が務めており、自由主義インターナショナルや欧州自由民主改革党にも加盟しています。

LDSはスロベニアの政治において、重要な役割を果たしてきた政党です。1990年の大統領選挙では、哲学者として知られるスラヴォイ・ジジェク氏を擁立しました。これは、当時としては異例のことであり、大きな話題となりました。

2004年の欧州議会選挙では、得票率21.9%という好成績を収め、7議席あるスロベニアの議席のうち2議席を獲得しました。これは、LDSがスロベニア国内で一定の支持基盤を持っていることを示しています。

国内政治においても、LDSは長らく重要な役割を果たしてきました。1992年から2004年にかけて、2000年の一時期を除き、連立政権に参加し、政権運営に大きく貢献しました。1992年には、ヤネス・ドルノウシェク氏がLDSから首相に選出され、スロベニア政界におけるLDSの存在感を高めました。

2002年には、ドルノウシェク氏が大統領に就任しました。これは、LDSにとって大きな成果であり、党の勢力をさらに強固なものにしました。大統領就任に伴い、後任の首相にはアントン・ロップ前蔵相が選出されました。

しかし、2004年の総選挙では、LDSは議席を大幅に減らす結果となりました。第一党の座をスロベニア民主党に奪われ、野党に転落しました。これは、LDSにとって大きな転換期となりました。

その後も、LDSは苦戦を強いられました。2007年時点では下院で23議席（22.8％）を維持していましたが、12人の議員が離党するという事態が発生しました。この離党劇は、党内の分裂を示しており、LDSの弱体化に繋がりました。

2008年の総選挙では、わずか5議席しか獲得できず、2011年の総選挙では議席を獲得することができませんでした。これは、LDSがスロベニアの政治において、かつてのような影響力を持つことができなくなったことを意味しています。

2007年には、マテイ・ラホウニク氏が代表となりました。しかし、前書記長だったグレゴル・ゴロビッチ氏が離党し、新党「ザレス」（Zares、「真理」の意）を結成しました。ゴロビッチ氏の離党は、LDSにとって大きな打撃となりました。

このように、スロベニア自由民主党は、スロベニア政治において重要な役割を果たしてきた政党ですが、近年は苦戦が続いています。党内分裂や離党などの問題を抱え、かつてのような勢いを失いつつあります。今後のLDSの動向が注目されます。

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