スロボジア

スロボジア：ヤロミツァ県の県都

スロボジア（ルーマニア語: Slobozia）は、ルーマニアのヤロミツァ県に位置する都市であり、同県の県都でもあります。2002年の調査では、人口は約5万2千人となっています。

地理

スロボジアは、ルーマニアの首都ブカレストから東へ約120km、黒海の重要な港町であるコンスタンツァからは西へ約150kmの距離にあります。市の近郊にはヤロミツァ川が流れており、肥沃な土地を潤しています。また、市街地から約17kmの場所には、ブカレストとコンスタンツァを結ぶA2高速道路（Autostrada Soarelui）が通っており、交通の便も比較的良いと言えます。

自治体としての総面積は132.87平方キロメートルで、そのうち13平方キロメートルがスロボジア市に指定されています。現在の行政区分では、スロボジア市はスロボジア市とボラ・スロボジア・ヌア地域から構成されています。

経済

スロボジアを中心とする地域では、農業が基幹産業となっています。肥沃な土地を活かした農産物の生産や、それらを加工する食品加工業が盛んです。その他、軽工業も地域の経済を支える重要な産業となっています。

文化

1990年以降、スロボジアは指揮者・作曲家であるイヨネル・ペルレアの出身地として知られるようになりました。彼の功績を称え、展示館や活動部屋、書店、文化機関など、彼の名を冠した施設が次々と建設されています。音楽文化の振興に力が入れられています。

1993年には、ルーマニア正教会がスロボジアとカララシを管轄する教区を設け、その本部がスロボジアに置かれました。スロボジアの住民の98.6%が正教会を信仰しており、市民の精神的な支柱となっています。ただし、教会では他の宗派の信徒も受け入れ、祈りの場を提供しています。

語源

スロボジアの地名の由来は、この地の歴史と深く関わっています。元々は「かわいそうな人々」を意味するヴァイデーイ（Vaideei）という村が存在していました。現在の地名であるスロボジアは、ルーマニア語のslobozieという言葉から来ており、これはスラヴ語で「自由」を意味するslobodという言葉に由来します。スロボジアが位置するバラガン平原は、タタール人やオスマン帝国の侵略を受けやすい場所でした。そのため、農民を誘致し、定住を促すために、税を免除するなどの優遇措置が取られました。この「自由」な土地であることが、地名の由来となっています。

観光

スロボジアの主な観光スポットとしては、市街地から約5km離れた場所にあるアマラ湖が挙げられます。アマラ湖周辺は温泉地として知られており、リラックスを求めて多くの観光客が訪れます。スロボジア駅からは、アマラ湖行きのマイクロバスが15分おきに運行しています。また、市街地にはエッフェル塔を模した高さ54mの塔があり、ランドマークとなっています。

姉妹都市

スロボジアは以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

ヴェレス（北マケドニア）
シリストラ（ブルガリア）

出身有名人

スロボジア出身の著名人としては、以下の人物が挙げられます。

コルネル・セルネア - サッカー選手
ミルセア・ディネスク - 詩人
ペトル・フィリプ - 政治家
アドリアン・ミハルセア - サッカー選手
アドリアン・ピンテル - サッカー選手

外部リンク

スロボジア・カララシ教区 （ルーマニア語）)
地元紙「ガゼタ・デ・スド・エスト」 （ルーマニア語）)
地元紙「インパクト」 （ルーマニア語）)

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