スワップション

スワップション（Swaption）とは

スワップションは、将来の特定日（権利行使日）に、あらかじめ定められた条件でスワップ取引を実行する権利を売買するオプション取引です。「スワップ (swap)」と「オプション (option)」を組み合わせた造語で、金融派生商品（デリバティブ）の一種として扱われます。通常、原資産となるスワップは金利スワップです。

スワップションの種類

スワップションは、権利の内容によって以下の2種類に大別されます。

ペイヤースワップション (Payer Swaption)：固定金利を支払い、変動金利を受け取るスワップ取引を行う権利
レシーバースワップション (Receiver Swaption)：固定金利を受け取り、変動金利を支払うスワップ取引を行う権利

スワップション取引の合意事項

スワップションの買い手と売り手は、取引を行う際に以下の項目について合意する必要があります。

1. オプションプレミアム（価格）：スワップションの購入対価として買い手が売り手に支払う金額
2. 行使レート（原資産のスワップの変動金利）：権利行使時に適用されるスワップの変動金利のレート
3. オプションの権利行使可能期間：
権利行使可能な期間
権利行使のタイミング（ヨーロピアンタイプ：満期日にのみ行使可能、アメリカンタイプ：期間中いつでも行使可能）
4. 想定元本：スワップ取引の元本として想定される金額
5. 原資産のスワップの詳細：
スワップ期間
参照するインデックス
その他スワップ取引の条件
6. 権利行使時の処理：
差金決済 (Cash Settlement)：権利行使時のスワップの価値の差額を現金で決済
現物決済 (Physical Settlement)：実際にスワップ取引を実行

スワップションを組み込んだデリバティブ商品

スワップションは、他の金融商品と組み合わせて、より複雑なデリバティブ商品を組成するためにも利用されます。

コーラブルスワップ (Callable Swap)：特定の条件でスワップを早期終了できるオプションが付いたスワップ
インデックスアモータイジングスワップ (Index Amortizing Swap)：特定の指標に連動して元本が変動するスワップ
インデックスアクリーティングスワップ (Index Accreting Swap)：特定の指標に連動して元本が増加するスワップ
キャップ (Cap)：変動金利の上限を設定するオプション
フロア (Floor)：変動金利の下限を設定するオプション

関連項目

デリバティブ取引
金利スワップ

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