1994年、ソニーレコードから発売された『
スーパーファミコン版
すぎやまこういち 交響組曲「ドラゴンクエストII」』は、
すぎやまこういち氏
作曲による、
スーパーファミコン用RPG『
ドラゴンクエストI・II』の
サウンドトラックアルバムです。単なるゲーム
音楽の寄せ集めではなく、聴く者を魅了する、洗練された一枚として高い評価を受けています。
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による壮大な演奏
このアルバム最大の特徴は、世界的に有名な
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏が収録されている点です。
すぎやまこういち氏の指揮のもと、
オーケストラが奏でる『ドラゴンクエストII』の楽曲は、ゲームで聴くものとはまた違った、壮大で重厚な響きを聴かせてくれます。管弦楽ならではの繊細な表現やダイナミックな展開は、ゲーム
音楽の枠を超えた、まさに芸術作品と言えるでしょう。
多様なアレンジと新曲収録
アルバムは3部構成で、『オリジナル・ゲーム・サウンド』、『MEコレクション』、そして
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏の3つのパートで構成されています。
スーパーファミコンのサウンドチップで奏でられるオリジナルアレンジと、
オーケストラによるアレンジを比較して聴くことができるのも、このアルバムの魅力です。さらに、新曲「パストラール〜カタストロフ」も収録されており、聴き応え十分の内容となっています。
パッケージと初回特典
ジャケットイラストは『
ドラゴンクエストI・II』のパッケージイラストをベースに、背面を赤色でアレンジした、シンプルながらも印象的なデザインです。また、初回購入者特典として『
ドラゴンクエストI・II 1994年ポケット・
カレンダー』が同梱されていたことも、当時話題となりました。現在ではコレクターアイテムとして高い人気を誇っています。
後年の展開
2000年には、本作と『
スーパーファミコン版
すぎやまこういち 交響組曲「ドラゴンクエストI」』の楽曲を収録したコンピレーションアルバム『交響組曲「
ドラゴンクエストI・II」』がリリースされました。これにより、より多くのファンがこれらの名曲を聴く機会を得ることとなりました。
批評家の評価
音楽専門誌『CDジャーナル』では、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏について「本格派の高級感を全面に押し出した1作」と高く評価されています。これは、このアルバムの
音楽的価値の高さを示すものであり、単なるゲーム
音楽の枠を超えた、普遍的な
音楽作品としての評価を得ていると言えるでしょう。
まとめ
『
スーパーファミコン版
すぎやまこういち 交響組曲「ドラゴンクエストII」』は、
すぎやまこういち氏、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、そして開発スタッフたちの情熱が詰まった、まさに珠玉の
サウンドトラックです。ゲームをプレイした人、そしてクラシック
音楽ファンにとっても、心揺さぶられる名盤と言えるでしょう。その高い
音楽性と、当時のゲーム
音楽シーンにおける革新的な試みは、現代においても高い評価を受けており、今後も多くのファンを魅了し続けることでしょう。