スーパーライブ 日本武道館

『スーパーライブ 日本武道館』は、1977年11月21日にリリースされた矢沢永吉の2作目のライブアルバムです。このアルバムは、日本人ロックアーティストとして初めて日本武道館での単独公演を行った際のライブ音源を収録したもので、日本のロック史に残る重要な作品として知られています。

当時、日本武道館はロックアーティストへの会場貸し出しに消極的であり、ファンの過激な行動や世論の批判など、数々の困難がありました。しかし、矢沢永吉はこれらの難題を一つ一つ克服し、歴史的な公演を実現させました。このライブは、彼の情熱的なパフォーマンスと、ファンとの一体感が生み出す圧倒的なエネルギーに満ち溢れています。

アルバムには、彼の代表曲である「世話がやけるぜ」「トラベリン・バス」「アイ・ラヴ・ユー,OK」などを含む、全21曲が収録されています。Disc.1は、ライブの序盤から中盤にかけての盛り上がりを捉えており、「奴はデビル」「夏のフォトグラフ」「恋の列車はリバプール発」など、初期の代表曲が並びます。Disc.2は、「バーボン人生」「真夜中のロックン・ロール」「ウィスキー・コーク」といった、よりアダルトな魅力溢れる楽曲が収録され、ライブ終盤の熱狂を伝えます。アンコールでは、「黒く塗りつぶせ」や「A DAY」など、ファンには堪らない選曲となっています。

このライブを支えたのは、相沢行夫（ギター）、木原敏雄（ギター）、伊藤久之（ベース）、大森正治（ドラムス）、岩崎肇（キーボード）、下川秀夫（サックス）、須山恭一（サックス）といった、実力派ミュージシャンたちです。彼らの演奏が、矢沢永吉のパフォーマンスをさらに引き立て、ライブの臨場感を高めています。

『スーパーライブ 日本武道館』は、単なるライブアルバムとしてだけでなく、矢沢永吉の音楽キャリアにおける重要な転換点を示す作品としても捉えることができます。困難を乗り越え、日本のロック史に新たな１ページを刻んだ彼の情熱と、ファンとの熱い絆を感じることができる、まさに伝説的なライブアルバムと言えるでしょう。

収録曲は以下の通りです。

Disc.1
1. Introduction
2. 世話がやけるぜ
3. 奴はデビル
4. 最後の約束
5. キャロル
6. 夏のフォトグラフ
7. 苦い涙
8. 恋の列車はリバプール発
9. サブウェイ特急
10. ライフ・イズ・ヴェイン
11. トラベリン・バス
12. 燃えるサンセット

Disc.2
1. バーボン人生
2. 安物の時計
3. 真夜中のロックン・ロール
4. ウィスキー・コーク
5. 古いラヴレター
6. アイ・ラヴ・ユー,OK
7. 通りすがりの恋
8. 黒く塗りつぶせ
9. A DAY
10. ひき潮

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