ズグロヤイロチョウ

ズグロヤイロチョウ（頭黒八色鳥）

ズグロヤイロチョウはスズメ目ヤイロチョウ科に属する鳥で、学名はPitta sordidaです。体長は約18cmで、丸みを帯びた体形を持ち、短い尾が特徴的です。頭部は黒く、体の上部は光沢のある青緑色をしており、上尾筒は青い光沢を放っています。下部は鮮やかな赤色で、嘴は黒く脚は淡褐色をしています。この種には数種類の亜種が存在し、それぞれ羽色が異なります。

分布

ズグロヤイロチョウは、インドやミャンマー、タイ、マレーシア、フィリピン、インドネシアなどの東南アジア各地およびニューギニアに生息しています。特に北方に生息する個体は冬季に南に移動することがあります。日本では1984年に石垣島で迷鳥として発見され、民家に衝突して弱っているところを保護されましたが、残念ながらその後に死亡してしまいました。この唯一の記録は、日本におけるズグロヤイロチョウの存在を示す貴重なものです。

生態

ズグロヤイロチョウは、主に平地や山地の森に生息し、豊かな植物と多様な生態系の中で生活しています。彼らの鳴き声は「フェー、フェー」という独特の音で、他の鳥たちとも異なり非常に特徴的です。この声は主に繁殖期に聞かれることが多く、繁殖のシグナルとして使われています。

また、彼らは主に昆虫や果実を食べて生活しており、食物連鎖の中で重要な役割を果たしています。森の中を駆け回りながら、果実や虫を見つける彼らの様子は、とても愛らしいものです。

絶滅危惧評価

ズグロヤイロチョウは、国際自然保護連合（IUCN）によると「低危険種」と評価されています（Ver. 3.1、2001年版）。この評価は、現在のところ世界的に個体数が安定していることを示していますが、環境の変化や森林伐採などの影響を受けるリスクが存在するため、監視が必要です。

参考文献

この文章は、真木広造他著の『日本の野鳥590』を参考にしています。ズグロヤイロチョウのような美しい鳥を観察することは、野鳥愛好家や自然愛好者にとって大変魅力的です。自分の地域で見かけた際には、ぜひその姿を観察して、多様な生態系の一部を知る機会にしてください。

関連項目

• - 日本の野鳥一覧
• - 迷鳥

外部リンク

• - Pitta sordida Hooded Pitta - Internet Bird Collectionの鳥動画

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