ズヴィアド・ガムサフルディア

ズヴィアド・ガムサフルディアの生涯と業績

ズヴィアド・ガムサフルディア（1939年3月31日 - 1993年12月31日）は、ソ連時代のグルジア（現在のジョージア）の政治家であり、作家、文学者としても評価されています。彼は民主的に選出された最初のグルジア大統領であり、政治活動の中ではその活動が賛否を呼び、独裁者としての側面も指摘されることがありました。

彼はミングレル系に属し、1965年には教会活動に積極的に参加し、トビリシのシオニ教会議議員として活躍しました。その後、1970年代初頭からはグルジア作家連盟に加わり、文学活動にも力を入れるようになりました。1974年にはモスクワで人権を擁護する活動に取り組み、グルジアの人権問題を国際的に発信する「現行の事件記録」に定期的に寄稿していました。さらに同年には「グルジア人権擁護イニシアチブ・グループ」を創設し、国際アムネスティ・ソビエト・グループの一員として活動していました。

また、1975年にはグルジア語の文学雑誌「オクロス・サツミシ」の編集長となり、1976年からは「サカルトヴェロス・モアンベ」という別のグルジア語雑誌も共同で発行しています。1976年からはグルジア・ヘルシンキ・グループのメンバーとなり、国内外での人権活動に従事しました。

彼は1977年に逮捕され、翌年にはダゲスタンに2年間の追放を命じられましたが、1979年に特赦を受けて帰国しました。帰国後は、グルジア科学アカデミーの文学研究所で先任科学職員として勤務しました。

1988年から1991年までの間、ガムサフルディアは聖イリヤ・プラヴェドヌイ協会の共同議長として活動し、「円卓-自由グルジア」という政治ブロックのリーダーとしても知られました。1990年11月にはグルジア最高会議の議長に選出され、1991年にはグルジア初代大統領に選ばれました。彼は民主派、改革派を自任し、政治的な展望を抱えていましたが、政権掌握後は次第に独裁的な手法を採るようになり、野党からは独裁者と批判されることになりました。

1992年初めにはクーデターが発生し、グルジアを追放されたガムサフルディアはチェチェン・イチケリア共和国に亡命しました。その後、1993年に帰国したものの、同年末にサメグレロで死亡しました。死因については諸説あり、遺体は頭部に銃弾が命中した状態で発見されました。その後、彼の墓はチェチェン戦争によって失われましたが、2007年には遺体の場所が特定され、改葬されることとなりました。改葬式には当時の大統領ミヘイル・サアカシュヴィリも参加しました。

ガムサフルディアの人生の最期を描いた映画『ヒブラ村』が制作され、日本の岩波ホールで2017年に上映されました。彼は長い間独裁者として否定的に評価されていましたが、近年では愛国者としての評価も得ており、一部では名誉回復が進んでいます。その象徴的な動きとして、彼の名がトビリシの主要道路に冠され、サアカシュヴィリ政権下で支持者を解放するなどの措置が取られたことがあります。

家族と学問

ガムサフルディアの家族は文学界でも知られています。父親は著名な作家であるコンスタンティネ・ガムサフルディアであり、彼自身も二度結婚しています。最初の妻、ダリ・ロルアとの間には息子のコンスタンチンが生まれ、二番目の妻、マナナ・アーシュヴァッツェ・ガムサフルディアは独立グルジアの初代ファーストレディとなりました。夫妻にはツォトネとギオルギという二人の息子がいます。

トビリシ大学の西欧言語学部を卒業し、哲学科学博士の学位を取得したガムサフルディアは、政治と文学の交錯する複雑な人生を歩んできました。彼の業績は今なお多くの人々によって語り継がれ、グルジアの歴史において重要な位置を占めています。

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