セイコー・メカニカル

セイコー・メカニカル（SEIKO Mechanical）

セイコー・メカニカルは、日本の腕時計メーカーであるセイコーウオッチが手掛ける機械式時計のブランドです。このブランド名は、機械式時計を表す「メカニカル」の他に、時計ブランドの名称としての「メカニカル」も考慮し、混同を避けるために特に「メカニカルシリーズ」と呼ばれることがあります。

ブランドの背景

セイコー・メカニカルは、1950年代から1970年代にかけて機械式時計の技術を培ったセイコーが、2006年に新たに誕生させたブランドです。このブランドは、全てのモデルに自社開発の機械式ムーブメントを採用しており、伝統の技術を現代に息づかせています。高級ブランド「グランドセイコー」の製造も行う雫石高級時計工房で組み立てられたキャリバー4S36を搭載したモデルから、スタンダードな3針カレンダー付きのキャリバー6R15を使用するモデルまで、多彩なバリエーションが魅力的です。

さらに、ほとんどのモデルは裏蓋にガラスを使用したシースルーバック仕様となっており、内部のローターやテンプの動きを観察する楽しみも提供しています。

各シリーズの特徴

セイコー・メカニカルは、様々なモデルを展開しており、それぞれ異なる魅力があります。

SARAシリーズ

このシリーズはキャリバー4L25を搭載し、3針カレンダーモデルが中心です。琺瑯ダイアルや電鋳ダイアルを持ち、無反射コーティングが施されたデュアルカーブサファイアガラスによる美しい仕上がりが特徴です。また、裏蓋もサファイアガラスで、ムーブメントが見える仕様です。

SARBシリーズ

キャリバー6R15を搭載するこのシリーズも、3針カレンダーモデルが多く、セイコーの伝統的なケースデザインを継承しています。「スタンダード」「クラシック」「エレガント」「レトロモダン」「アルピニスト」など多様なスタイルがあり、特にデザインの豊富さが際立っています。

SARCシリーズ

キャリバー6R20を使用するこのモデルは、6針仕様でパワーリザーブ表示、ポインターデイト表示、レトログラーデ式曜日機構を装備しています。クラシックな丸型ケースとともに、高級感漂う電鋳ダイアルや琺瑯ダイアルが特長です。裏蓋も透明ガラス仕様です。

SARDシリーズ

このモデルはキャリバー6R24を搭載し、高度な機能を搭載した6針モデルです。「パワーリザーブ表示」や「ポインターデイト表示」、さらには「レトログラード式曜日機構」も備えています。透明な裏蓋が、訪れた人々に驚きを与えます。このSARDシリーズは後にセイコー・プレザージュのラインナップにも加わる予定です。

SARGシリーズ

セイコーファイブの名を冠しつつも、特有の「5」マークが無い3針カレンダーモデルです。キャリバー6R15およびキャリバー4R36を搭載し、一部モデルには内転リング式簡易方位計が付いています。

SARLシリーズ

このシリーズにはキャリバー8L38を搭載する高級モデルがあり、雫石高級時計工房で製造されています。特に、セミスケルトン文字盤が特徴的で、ザラツ研磨された高品質なケースに無反射コーティングのデュアルカーブサファイアガラスを採用しています。

SARNシリーズ

キャリバー4S36を搭載する最高級7針モデルで、複雑な機構を備えています。多彩な機能を持ち、スタイリッシュなデザインが魅力です。

まとめ

これらのシリーズはセイコー・メカニカルの誇る技術力とデザインを象徴しており、時計愛好家やファッションに敏感な方々にとっても理想的な選択肢となるでしょう。時計の精巧さ、機能美、伝統を体現したセイコー・メカニカルは、今後も多くの顧客に愛され続けるブランドであることは間違いありません。

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