セカンドハーベストジャパン

セカンドハーベストジャパン：食品ロス削減と生活困窮者支援

セカンドハーベストジャパンは、食品関連企業から提供された、まだ食べられるにも関わらず市場で流通できなくなった食品を、生活困窮者へ無償で提供する活動を行う特定非営利活動法人（NPO）です。

活動概要

食品メーカーや外食産業では、品質に問題がなくても、包装の不備や賞味期限の問題で販売できなくなる食品が発生します。従来は廃棄されていたこれらの食品を企業から無償で受け取り、NGOやNPOなどの協力団体を通じて、生活困窮者に届けます。

支援の対象となるのは、住居を持たない方、児童養護施設の入所者、DV被害者の保護施設利用者、低所得世帯、生活保護世帯、ひとり親世帯、そして子ども食堂などです。企業にとっては、廃棄コストの削減、食品廃棄物の抑制、CSR活動への貢献、企業価値の向上といったメリットがあります。

日本におけるフードバンクの現状

アメリカでは、フードバンク活動は国や州の支援を受け、社会に深く根付いています。しかし、日本ではまだ認知度が低く、活動規模も小さいのが現状です。セカンドハーベストジャパンへの食品提供企業も、外資系企業が中心で、日本企業の協力はまだ十分ではありません。

しかし、日本でもフードバンク活動の重要性が認識され始めており、テレビ東京のドキュメンタリー番組「日経スペシャル ガイアの夜明け」でセカンドハーベストジャパンの活動が紹介されるなど、関心が高まっています。

フードバンクの日米の現状については、大原悦子氏の著書『フードバンクという挑戦　貧困と飽食のあいだで』（岩波書店、2008年）で詳しく解説されています。

「セカンドハーベスト」という名前は、「2回目の収穫」という意味を持ちます。また、高校英語の教科書にもフードバンクやセカンドハーベストに関する記述があり、教育の現場でもその活動が紹介されています。

主な食料提供企業

コストコ
ニチレイ
ハインツ日本
マスターフーズ
ネスレ日本
鮒忠
ひかり味噌
テングナチュラルフーズ
Fujimamas
Foreign Buyers Club
株式会社ミトク

類似の活動

大手コンビニエンスストアのローソンでは、横浜市内の店舗で、販売期限切れだが消費期限内である食品を、寿町の食堂に提供する試みを行っています（NPO法人さなぎ達）。

テレビ番組

日経スペシャル ガイアの夜明け “余った食”のゆくえ 〜消費期限　もうひとつの物語〜（2007年3月27日、テレビ東京）
日経スペシャル カンブリア宮殿 「もったいない」を「ありがとう」に変える奇跡の食料支援（2017年12月14日、テレビ東京）

関連項目

SDGs
もったいない
食品ロス
久助
子ども食堂
フードバンク

外部リンク

セカンドハーベストジャパン（日本語版）

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