セクト (新左翼)

セクトとは

セクト（sect）とは、英語で「分派」や「宗派」を意味する言葉です。しかし、日本では特に政治分野において、新左翼の党派を指す言葉として用いられることが多くあります。

日本におけるセクト

日本の新左翼党派は、俗に「5流13派」と呼ばれ、これらの党派は「セクト」と称されていました。これらの党派に属さない人は「ノンセクト」と呼ばれます。

しかし、日本共産党系の党派は、自分たちこそが唯一の革命党であると主張し、「セクト」と呼ばれることを否定しています。彼らは、他の新左翼党派だけでなく、日本共産党自体も「代々木派」という一セクトに過ぎないという認識を持っています。

意味合いの変化

日本では20世紀末まで、「セクト」と言えば専ら新左翼の党派を指していました。しかし、21世紀に入り、ヨーロッパにおけるカルトの類似語としての「セクト」が知られるようになると、次第にこの言葉は使われなくなってきました。

また、齋藤孝は著書の中で、「あまり良くない意味での“派閥”ができること」を「セクト化」と説明しています。これは、組織内での対立や派閥争いが激化し、組織全体が分裂・硬直化していく状態を指します。

まとめ

セクトという言葉は、元々は単に「分派」や「宗派」を意味する言葉でしたが、日本では政治的な意味合いを強く帯びて使われてきました。しかし、近年ではその意味合いも変化しつつあり、様々な文脈で用いられるようになっています。

参考文献

立花書房編『新 警備用語辞典』立花書房、2009年

関連項目

新左翼
* セクト主義

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