セシル・ラ・グレネード

デイム・セシル・ラ・グレネード：グレナダ初の女性総督

デイム・セシル・エレン・フローレット・ラ・グレネード（Dame Cécile Ellen Fleurette La Grenade）は、1952年12月30日にグレナダのセント・ジョージ教区ラボリー地区で生まれました。彼女は、グレナダの食品科学者、政治家であり、2013年からグレナダの総督を務めています。グレナダ独立以来、初の女性総督として、彼女の存在は国の歴史においても重要な意味を持っています。

生い立ちと教育

セシルの父は公務員、母は看護師という家庭に育ちました。彼女の祖母であるエヴァ・シルベスターは、グレナダ初の女性議員として知られています。幼い頃から、政治の世界に身近に触れる機会が多かったことが伺えます。

彼女は、西インド諸島大学で化学の学士号を取得した後、メリーランド大学カレッジパーク校に進学し、食品科学の修士号と博士号を取得しました。この学歴からもわかるように、彼女は科学分野においても高い専門知識を有しています。

キャリア

2006年には、カリブ海輸出開発庁の運営委員会のメンバーに就任し、地域経済の発展に貢献しました。2007年には、当時の総督ダニエル・ウィリアムズによって、公共サービス委員会の委員長に任命され、3年間その職を務めました。公共サービスの質の向上に尽力し、グレナダ社会に貢献しました。

総督就任

2013年、セシル・ラ・グレネードは、自身の再従姉にあたるヒルダ・バイノー（グレナダ初の女性知事）の死去から数日後、総督に就任することが決定しました。そして、同年5月7日に正式に総督に就任しました。

総督としての彼女は、ハリケーン・アイバンによって破壊された旧国会議事堂（ヨークハウス）に代わる、新しい国会議事堂を開設させました。国の象徴となる建物の再建に尽力し、グレナダの復興を象徴する出来事となりました。

2015年には、聖ジョージ騎士団勲章を授与されました。これは、彼女の功績が広く認められた証と言えるでしょう。

2022年に女王エリザベス2世が崩御した際には、弔意書に署名し、グレナダ代表としてエリザベス2世の国葬に参列しました。イギリスとの関係においても、重要な役割を果たしています。

グレナダにおける女性の地位向上

デイム・セシル・ラ・グレネードの総督就任は、グレナダにおける女性の地位向上を象徴する出来事です。彼女の活躍は、多くの女性たちに勇気と希望を与え、社会のあらゆる分野での女性の活躍を後押ししています。

彼女は、教育、科学、政治、そして社会貢献といった多岐にわたる分野で顕著な業績を上げており、グレナダの発展に大きく貢献しています。彼女のリーダーシップは、グレナダ国民にとって大きな誇りであり、次世代のロールモデルとして、その存在はますます重要なものとなるでしょう。

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