セパラボディ

セパラボディは、電球ソケットをコンセントとして使用するための電気配線器具です。元々は「セパラブル・プラグボディ」という名称で販売されていました。電気用品安全法によって特定電気用品に指定されており、配線器具の一種として扱われます。

歴史的背景

壁に直接コンセントが設置されることが一般的ではなかった時代、家庭では天井の電球ソケットから電気製品の電源を取る必要がありました。そのため、電球の口金にコードを取り付けたアタッチメント・プラグが開発されました。しかし、当時の電球ソケットはねじ込み式であったため、コードが絡まってしまうという問題がありました。

この問題を解決するために、大正時代にはコードを取り付ける部分とソケットに差し込む部分が回転する「回転式アタッチメント・プラグ」が登場しました。さらに昭和初期には、コードの取り付け部分とソケットの挿入部分が分離する「セパラブル・アタッチメント・プラグ」が開発されました。このセパラブル・アタッチメント・プラグのソケット挿入部分が、現在のセパラボディの原型となっています。

構造と機能

セパラボディは、電球ソケットに差し込む部分と、コンセントとして電気製品のプラグを差し込む部分に分かれています。分離できる構造になっているため、電球ソケットに差し込んだ際にコードがねじれる心配がありません。また、電気製品を使用する際には、セパラボディにプラグを差し込むだけで簡単に電源を供給できます。

注意点

セパラボディは便利な器具ですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。まず、電気容量を超えないように注意する必要があります。複数の電気製品を同時に使用すると、容量オーバーによって火災などの事故につながる可能性があります。また、セパラボディはあくまで一時的な使用を想定した器具であり、長期間にわたって使用することは推奨されていません。電気工事の専門家による適切な配線工事を行い、壁コンセントを設置することが望ましいです。

現代におけるセパラボディ

現在では、一般家庭に壁コンセントが普及したため、セパラボディの利用頻度は減少しています。しかし、工事が困難な場所や、一時的に電源を確保したい場合など、特定の状況下では依然として重宝されています。例えば、イベント会場や仮設店舗など、一時的に電源が必要な場所で使用されることがあります。

参考文献

足代健二郎「“二股ソケット”とは何か」（PDF）『論叢 松下幸之助』第4号、PHP総合研究所経営理念研究本部、2005年10月、21頁-38頁

関連項目

二股ソケット
国民ソケット

外部リンク

型式の区分 Type Classification セパラブルプラグボディ Separable plug bodies - 電気安全環境研究所
* セパラボディ Q&A | よくあるご質問 | 住まいの設備と建材 - パナソニック

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