セブンデイズ

セブンデイズ

『セブンデイズ』は、2007年に韓国で製作された、息詰まる展開が魅力のクライムサスペンス映画です。原題は「세븐 데이즈」。法廷での知略と、母親の深い愛情が交錯する物語は、公開当時大きな注目を集めました。

物語の中心人物は、ユ・ジヨン。彼女は、手掛けた裁判で驚異的な勝率を誇る辣腕の女性弁護士です。華々しいキャリアを築く一方で、彼女は8歳になる愛娘を一人で育てるシングルマザーでもあり、仕事の多忙さの中でも娘との時間を大切にしていました。しかし、その平穏な日常は、ある日突然、恐ろしい事件によって打ち破られます。

娘の小学校で行われた運動会に参加していた最中、一瞬の隙をつかれ、最愛の娘が忽然と姿を消してしまうのです。誘拐犯からの連絡を受けたユ・ジヨンは、絶望の淵に突き落とされます。犯人が娘の解放と引き換えに突きつけた要求は、あまりにも現実離れした、弁護士である彼女の能力を悪用するものでした。

その要求とは、わずか一週間後に公判の最終判決が下される、ある猟奇殺人事件において、すでに有罪判決が確実視されている被告人の無罪を、何としてでも法廷で勝ち取ること。もしこの要求に応じなければ、娘の命はないと告げられます。それは、法廷の常識や倫理に反するだけでなく、現状から見てほぼ不可能と言える、あまりにも無謀な挑戦でした。

ユ・ジヨンは、母として娘の命を救いたいという強い思いと、弁護士として法の倫理に反する行為を強いられることへの葛藤に引き裂かれます。しかし、愛する娘の安全を確保するため、彼女はこの非情なゲームに乗ることを決意します。残された時間はわずか一週間――タイトルが示す通り、「セブンデイズ」というタイムリミットの中で、彼女は不可能とも思える目標達成のために奔走します。

娘の居場所も分からないまま、ユ・ジヨンは犯人の指示に従い、殺人事件の再調査を開始します。真実を隠蔽し、証拠を操作することさえも視野に入れながら、法廷で検察側と緊迫した攻防を繰り広げます。事件の裏に隠された意外な真実や、登場人物たちの複雑な人間関係が明らかになるにつれて、物語はさらに予測不能な方向へと進んでいきます。母の愛という普遍的なテーマと、息詰まる法廷サスペンスが見事に融合し、観客は主人公と共に極限状態を体験することになります。

本作を彩る主要キャストは以下の通りです。

ユ・ジヨン：キム・ユンジン
ハン・スッキ：キム・ミスク
キム・ソンヨル：パク・ヒスン
事務長：チャン・ハンソン
チョン・チョルチン：チェ・ミョンス
カン・サンマン：チョン・ドンファン
カン・ジウォン：ヤン・ジヌ
ヤン・チャング：オ・グァンノク
ウニョン：イ・ラヘ
チェ検事：イ・ジョンホン
チェ・ギョンスク：オク・ジヨン
ブルース・チョン：チョ・ドッキョン

『セブンデイズ』は、法廷を舞台にした頭脳戦と、娘を思う母の切なる願いが織りなす、巧みなストーリーテリングが光る作品です。ラストまで二転三転する展開から目が離せず、見終えた後には深い余韻が残ることでしょう。

もう一度検索