セブン-イレブン (米国)

セブン-イレブンの歴史と展開

セブン-イレブン（7-Eleven, Inc.）はアメリカ合衆国に本社を置くコンビニエンスストアチェーンで、1927年にテキサス州ダラスにて創業されました。最初はアイスハウスとしてスタートし、その後小型の食料雑貨店へと進化します。

1928年、店舗の前にトーテムポールが置かれることで集客効果をもたらし、同年より「トーテム・ストア」という名称で営業を開始しました。この期間、店舗はより便利な商品を取り扱う形へと変わり、顧客にとっての利便性を高めていきました。特に、パンや牛乳、卵を取り扱うようになったことは、コンビニエンスストアの原型を形作る大きな要因となりました。

1931年、世界恐慌により一時的に倒産しましたが、会社更生法の導入を通じて再建を果たします。1946年以降は営業時間を午前7時から午後11時までとし、「セブン-イレブン」という新しいブランド名へと改名しました。この名称は、より便利さを追求した形でもあり、顧客に新たな価値を提供する概念となりました。

1963年には、24時間営業の実験が始まり、この取り組みは顧客からの好評を得る形で各地へと広がりました。そこで、何店舗かが24時間営業を導入し、セブン-イレブンはこのスタイルを定着させる方向に進みました。また、1960年代にはフランチャイズ事業へも参入し、急速に拡大を遂げることとなります。

1980年代には企業買収の憶測が流れ、公開買付けによる非公開型への転換が行われ、最終的に1987年にCEOのジョン・フィリップ・トンプソン・シニアが52億ドルのマネジメント・バイアウトを成功させます。これにより、業務の変革が進む中、1990年には米国の多くの店舗が競争激化の影響で厳しい状況に直面しました。

1991年、イトーヨーカ堂が大口株主としてサウスランド・コーポレーションの株式の約70%を取得、これにより財務再建が進み、会社は持ち直しを図りました。1999年には社名をセブン-イレブン・インクに変更し、以降も持続的に発展を続けています。

2000年代に入ると、環境問題への配慮から、フロリダ州デランドにはグリーン店舗が開店され、エネルギー効率に優れた設計が導入されました。また、同社はデジタル化を進める中で、スマートフォン向けアプリを発表し、店舗の案内や便利さをさらに高めています。

2020年には「スピードウェイ」ガソリンスタンドを併設したコンビニエンスストアの買収を発表し、さらなる成長を目指しています。こうして、セブン-イレブンは今もなお、便利さと顧客ニーズに応じた多様なサービスを提供し続け、世界中で広く親しまれています。

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