セリエA (サッカー) 1934-1935

セリエA 1934-1935

イタリアサッカーリーグの最高峰であるセリエAは、1898年にその歴史をスタートさせて以来、1934-35シーズンをもって35回目の開催を迎えた。特に、現在の形式に近いシングルラウンドロビン方式による1リーグ制が導入されてからは、このシーズンは6年目にあたる重要な節目でもあった。前年度王者は、圧倒的な強さを誇っていたユヴェントスであった。

シーズンの編成

この1934-35シーズンに先立ち、セリエAはリーグの構成チーム数に若干の変更を加えた。従来の参加チーム数から16クラブによる編成へと規模が変更されたのである。前シーズン、1933-34シーズンのリーグ戦を終えて、パドヴァ、ジェノヴァ1893、そしてカザーレの3クラブはセリエBへの降格が決定した。一方、セリエBでの戦いを勝ち抜き、トップディビジョンへの昇格を果たしたのは、サンピエルダレネーゼであった。このようにして顔ぶれを新たにした16チームが、スクデットを巡る熱戦を繰り広げることとなった。

優勝争いとユヴェントスの偉業

熾烈なリーグ戦を制し、栄光のスクデットを手にしたのは、開幕前から優勝候補の筆頭と目されていたユヴェントスであった。彼らはこのシーズンもその実力を遺憾なく発揮し、見事にリーグタイトルを獲得した。この優勝は、ユヴェントスにとって驚異的な5シーズン連続でのスクデット獲得という、イタリアサッカー史においても極めて稀な偉業達成を意味していた。また、これはクラブの歴史において通算7回目の国内リーグ制覇となった。この時期のユヴェントスは、まさに黄金期を迎えており、その圧倒的な強さは他チームを寄せ付けないものだった。

個人の栄光

リーグ戦における個人の活躍に目を向けると、得点王のタイトルはASローマに所属するストライカー、エンリケ・グアイタの手に渡った。彼のゴールが、ローマのシーズン成績に大きく貢献したことは言うまでもない。

リーグの規定

このシーズンを含め、当時のセリエAにおける順位決定には明確な基準が設けられていた。最終順位はまず、各チームが獲得した勝点の合計によって決定された。勝点が並んだ場合には、次に得失点差が比較された。それでも優劣がつかない場合は、総得点数が多いチームが上位とされた。これらの基準に基づいて、全日程終了後の最終的なリーグ順位が確定したのである。

まとめ

1934-35シーズンのセリエAは、ユヴェントスが前人未踏の5連覇を達成し、彼らの時代が頂点に達したシーズンとして特筆される。リーグの編成変更や新たな昇降格チーム、そして個人の得点王争いなど、多くのドラマが展開された一年であった。このシーズンの記録は、イタリアサッカーの豊かな歴史の一部として今も語り継がれている。

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