セリエA (サッカー) 1956-1957

セリエA 1956-1957シーズン

1898年にその歴史が始まったイタリア最高峰のサッカーリーグ、セリエA。1956-1957シーズンは、リーグ全体としては55回目の開催にあたり、全国規模での単一リーグ制が採用されてからは25シーズン目という節目の大会となりました。

前シーズンである1955-1956シーズンにおいてイタリアの頂点に立ったのはフィオレンティーナでした。彼らが前年王者として迎えたこのシーズンは、新たな顔ぶれを迎えることとなります。リーグの規約に基づき、前シーズンにセリエAからセリエBへ降格したノヴァーラとプロ・パトリアに代わり、セリエBからの昇格チームとしてウディネーゼとパレルモが加わり、リーグの舞台に挑みました。

このシーズンの優勝争いは熾烈なものとなりましたが、最終的に栄冠を手にしたのはACミランでした。ミランは1954-1955シーズン以来となるリーグ優勝を達成し、クラブの歴史において6度目のスクデット（イタリア語で「小さな盾」を意味するリーグ優勝のシンボル）を獲得しました。この優勝は、イタリアサッカー界におけるミランの地位を改めて示すものとなりました。

個人の活躍に目を向けると、多くの才能ある選手たちがリーグを彩りました。その中でも特に注目を集めたのが、ASローマに所属していたディーノ・ダ・コスタです。ダ・コスタはこのシーズン、並み居るストライカーたちを抑え、リーグ最多得点を記録。セリエAの得点王に輝き、その決定力の高さを見せつけました。

リーグ戦の順位は、シーズンを通じて各チームが積み重ねた成績によって決定されます。順位決定の基準は明確に定められており、以下の優先順位で適用されます。

1. 勝点: 勝ちには一定の勝点が与えられ、引き分けや負けよりも有利になるよう設定されています（当時の勝点システムが適用される）。
2. 得失点差: 勝点が並んだ場合は、シーズンを通じて奪った総得点と、相手に許した総失点の差が大きい方が上位となります。
3. 総得点: 勝点と得失点差が同じ場合は、シーズン中に記録した総得点が多いチームが上位となります。

これらの基準に基づき、全日程を終えた時点での最終順位が確定しました。

この1956-1957シーズンもまた、イタリアサッカーの豊かな歴史の一ページを飾る大会となり、多くのドラマと興奮をファンにもたらしました。シーズン終了後、リーグは次なる戦いへと引き継がれていくことになります。

（この記述は、主にItaly 1956/57 - RSSSF（英語）およびフランコ・チェレッティ著『セリエAの20世紀』横山修一郎訳（ビクターブックス、2000年）の情報に基づいています。）

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