セルヒーウカへのミサイル攻撃

セルヒーウカへのミサイル攻撃

2022年7月1日午前1時（UTC+3）、ロシア軍はウクライナのオデッサ州セルヒーウカに対し、ミサイル攻撃を行いました。この攻撃では、住宅ビル1棟とリゾート施設2箇所が標的となり、多数の死傷者が出ました。

経緯

ロシア空軍のTu-22M3爆撃機は、クリミア半島からヴォルゴグラード州へと移動し、そこから約1200キロメートル離れた地点から、Kh-22対艦ミサイル3発がセルヒーウカに向けて発射されました。これらのミサイルのうち、1発は9階建ての住宅ビルに命中し、建物の一部が完全に破壊され、火災が発生しました。火は住宅ビルに隣接する店舗にも燃え移りました。別の2発は、ビルホロド＝ドニストロフスキーのリゾート施設に命中しましたが、火災は発生しませんでした。また、これらのミサイル攻撃により、モルドバが管理する子供のリハビリセンターも被害を受け、職員1名が死亡、5名が負傷しました。

犠牲者

このミサイル攻撃により、住宅ビルでは16名のウクライナ市民が、リゾート施設では5名（うち12歳の少年1名）が死亡しました。また、38名（うち子供6名）が負傷しました。さらに、市民だけでなく、ペットも犠牲となりました。

反応

7月2日、この地域は喪に服す日と宣言されました。モルドバの外務・欧州統合省は今回の攻撃を強く非難し、リハビリセンターが受けた被害について情報を公開しました。ルーマニアもこの攻撃を非難し、モルドバと連絡を取り合うと発表しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアによる攻撃を「意識的な行為、意図的なテロ行為であり、単なる過ちではない」と強く非難しました。また、クレメンチュークのショッピングモールへのミサイル攻撃と同様に、ロシア軍が民間施設に対し、過度に強力な兵器を使用したと指摘しました。

ドイツの公式代表者であるシュテフェン・ヘベシュトライト氏は、このミサイル攻撃を非人道的で冷笑的な戦争犯罪であると批判しました。

一方、ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、ロシアがウクライナで民間施設を攻撃した事実はないと否定し、標的となった建物は軍事目的で使用されていたと主張しました。

ミサイルの種類

攻撃に使用されたKh-22ミサイルは、もともと航空母艦などの大型軍艦を破壊するために設計されたものであり、ロシア軍が民間人が住む9階建ての一般住宅を攻撃するために使用したことは、国際的な非難を浴びています。

まとめ

セルヒーウカへのミサイル攻撃は、多くの民間人の命を奪い、多くの負傷者を出した悲劇的な事件です。この攻撃は、ロシア軍による意図的なテロ行為として、国際社会から強く非難されています。

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