セロ (マジシャン)

セロ（Cyril）について

セロは1973年9月27日生まれ、アメリカのロサンゼルスにて生まれ育ったプロマジシャンです。彼はクロースアップ・マジックやステージマジックなど、幅広く様々なジャンルのマジックをこなす才能を持っています。2007年には「マジシャン・オブ・ザ・イヤー」にも輝いており、その名は世界中に広まっています。また、アメリカでは「セロ・タカヤマ」という名前でも活動しています。

幼少期とマジックの道への入り口

セロは6歳の頃にラスベガスで行われたマジックショーを観て感動し、心を掴まれる経験をしました。この出来事が彼のマジックへの興味を大いに引き寄せ、10歳から本格的にマジックの練習を始めることになります。彼の才能は早くから開花し、12歳で「マジックキャッスルジュニアメンバー」に選ばれ、その後も「フューチャー・スター」としての実績を重ねます。

しかし、彼の学校生活は平坦ではありませんでした。15歳のときに学校からの強制退学を受け、16歳には自主退学を決意しました。彼はこの決断について後に「Magic」にて明かしています。その後、セロの父親は彼の行動を問題視し、日本に送ることを考えましたが、セロはその途中で逃げ出し、ストリートパフォーマーとして厳しい生活を始めることになります。日本においては、マジック団体に参加しようとしましたが、外部の者とみなされ、加入を果たせませんでした。

キャリアの転機

彼が17歳のとき、裕福な日本人ビジネスマンの目に留まり、ホテルでの短いパフォーマンスを行うようになります。これが彼のキャリアにおいて重要な転機となり、1994年には19歳で「FISM横浜大会」にてイリュージョン部門で1位を受賞します。この受賞により、彼の名前は一気に広まり、マジシャンとしての地位を確立しました。

2004年からはフジテレビ系列で『マジック革命!セロ!!』が放送され、マジックの魅力を広める活動が続きます。2008年にはデヴィッド・マメット監督の映画『Redbelt』に出演するなど、マジック以外のメディアでも活躍を見せました。また、同年に行われた『MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2008』の司会を務め、さらなる注目を集めました。

海外での活動

セロはパートナーのジェーンとともに「セロ＆ジェーン」としても活動を展開し、アメリカやアジア、ヨーロッパを中心に興行しています。アメリカでの『X-FILES』シリーズにおいてはマジックの監修と主演を務めるなど、国際的なプレゼンスを高めています。また、日本でもライフスタイル番組や特集が組まれることが多く、様々なメディアでマジックを披露しています。

近年の活動と人間性

2014年には、自身が生み出すマジックが視聴率に依存していることに気づき、精神的に疲弊するバーンアウト状態に陥ります。この時期、彼はテレビから離れ、自由な発想でマジックに取り組むことを選び、海外旅行やコンベンションに参加するようになります。また、友人が開催する子ども向けのサッカーキャンプや格闘技教室で講演を行い、シンプルなマジックを披露したり、観客と一緒にマジックを楽しむ機会を持つようになりました。

プライベートとバックグラウンド

セロの父親は日本人で、母親はモロッコ系フランス人です。彼は沖縄県今帰仁村で2歳から4歳まで祖母に育てられ、その後ロサンゼルスに戻った後も日本の文化に深く親しむことがありました。また、6年生のときには19日間だけ日本の小学校に通ったというエピソードもあり、そのため日本語は非常に堪能です。

彼の出囃子はPaul Oakenfoldの「ready steady go」であり、マジックのクライマックスでは「Surprise!」と叫ぶことが恒例となっています。

テレビ出演

主なテレビ番組には『マジック革命!セロ!!』（2004年 - 2014年、フジテレビ）及び『セロのマジカル・バケーション in Hawaii』（2012年 - AXN ミステリー）などがあります。

公演

これまで行った主な公演には、『MAGIC REVOLUTION マジック革命セロ The Xperience』（2006年 - 2007年）、『MAGIC REVOLUTION マジック革命セロ The Xperience II』（2008年 - 2009年）などがあります。

セロはその独自のスタイルと、観客を惹き付けるパフォーマンスで、今後もマジック界に新たな風を吹き込んでいくことでしょう。彼の活動から目が離せません。

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