セント・アルドウィン伯爵

セント・アルドウィン伯爵

セント・アルドウィン伯爵は、1915年に保守党の政治家であった第9代準男爵マイケル・ヒックス・ビーチが叙爵されたことに始まる、連合王国貴族の伯爵位です。爵位名は、グロスターシャーのコルン・セント・アルドウィンに由来します。

歴史

その歴史は、16世紀にまで遡ります。エリザベス1世の宰相であった初代バーリー男爵ウィリアム・セシルの秘書官、マイケル・ヒックスが、グロスターシャーのビーバーストンやエセックスのラックホルトの土地を購入したことが始まりです。1604年、彼はジェームズ1世によってナイトに叙されました。

マイケル・ヒックスの息子、ウィリアム・ヒックスは、1619年にイングランド準男爵位（グロスター州ビーバーストン城の準男爵）に叙せられ、ピューリタン革命前には庶民院議員にも選出されました。その後、準男爵位は4代にわたって息子へと継承されますが、4代準男爵ロバート・ヒックスには子供がいませんでした。

そのため、5代準男爵には、初代準男爵に遡る分流にあたるジョン・バプティスト・ヒックスが就任しました。しかし、彼にも子供がいなかったため、さらに分流のハウ・ヒックスが6代準男爵を継承します。6代準男爵の息子、ウィリアム・ヒックスもまた男子に恵まれず、家督は複雑な経緯をたどります。

6代準男爵の次男マイケル・ヒックスは、妻の家名である「ビーチ」を加えて「ヒックス・ビーチ」と改姓し、ウィリアムズトリップ・パークで暮らしました。彼の孫、マイケル・ヒックス・ヒックス・ビーチが、7代準男爵の死後、8代準男爵を継承することになります。

そして、8代準男爵の息子、マイケル・エドワード・ヒックス・ビーチが、ヴィクトリア朝の保守党政権で閣僚を歴任し、1906年にセント・アルドウィン子爵、1915年にはセント・アルドウィン伯爵に叙せられました。これがセント・アルドウィン伯爵家の始まりです。

初代伯の息子であるケニントン子爵マイケル・ヒュー・ヒックス・ビーチは、第一次世界大戦で戦死したため、爵位は初代伯の孫、マイケル・ジョン・ヒックス・ビーチへと引き継がれました。

現在の当主は、その息子である3代伯爵マイケル・ヘンリー・ヒックス・ビーチです。

現当主の保有爵位

グロスター州におけるコルン・セント・アルドウィンの第3代セント・アルドウィン伯爵
グロスター州におけるコルン・セント・アルドウィンの第3代セント・アルドウィン子爵
グロスター州におけるケニントンの第3代ケニントン子爵
(グロスター州におけるビーバーストン城の)第11代準男爵

歴代当主

(ビバーストンの)準男爵 (1619年)

1. 初代準男爵：サー・ウィリアム・ヒックス (1596–1680)
2. 2代準男爵：サー・ウィリアム・ヒックス (1629–1703)
3. 3代準男爵：サー・ヘンリー・ヒックス (1666–1755)
4. 4代準男爵：サー・ロバート・ヒックス (生年不詳-1768)
5. 5代準男爵：サー・ジョン・バプティスト・ヒックス (生年不詳-1792)
6. 6代準男爵：サー・ハウ・ヒックス (1722–1801)
7. 7代準男爵：サー・ウィリアム・ヒックス (1754–1834)
8. 8代準男爵：サー・マイケル・ヒックス・ヒックス・ビーチ (1809–1854)
9. 9代準男爵：サー・マイケル・エドワード・ヒックス・ビーチ (1837–1916) - 初代セント・アルドウィン伯

セント・アルドウィン伯 (1915年)

1. 初代セント・アルドウィン伯：マイケル・エドワード・ヒックス・ビーチ (1837–1916)
2. 2代セント・アルドウィン伯：マイケル・ジョン・ヒックス・ビーチ (1912–1992)
3. 3代セント・アルドウィン伯：マイケル・ヘンリー・ヒックス・ビーチ (1950-)

現在の推定相続人は、現当主の弟であるデイヴィッド・シーモア・ヒックス・ビーチであり、その法定推定相続人は彼の長男、ピーター・エティエン・ヒックス・ビーチです。

関連項目

* ゲインズバラ伯爵 - 同族関係にあります。

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