セント・アンドルーズ・スタジアム

セント・アンドルーズ・スタジアムは、イングランド中西部のウェスト・ミッドランズ州の中心都市、バーミンガムに位置するサッカースタジアムです。このスタジアムは、地元のプロサッカークラブであるバーミンガム・シティFCが本拠地として使用しており、クラブの長い歴史と共に歩んできた象徴的な場所と言えます。

バーミンガム・シティFCがこのスタジアムをホームグラウンドとして定めたのは、1906年のことです。それ以来、一世紀以上にわたり、クラブの栄枯盛衰を見守ってきました。現在のスタジアムの公式な収容人数は30,016人です。これは、イングランドの主要なサッカースタジアムとしては中規模にあたります。

スタジアムの名称に関しては、近年一時的な変更がありました。2018年6月、中国の投資会社であるトリリオン・トロフィー・アジアとの間でネーミングライツ契約が結ばれ、公式名称が「セント・アンドルーズ・トリリオン・トロフィー・スタジアム」に変更されました。この契約期間は3年間でした。契約終了後の名称については、提供された情報には含まれていませんが、一定期間、スタジアム名が商業的な冠名を伴っていた時期があったことは特筆されます。

セント・アンドルーズ・スタジアムにおける観客動員数の記録は、その歴史の長さを物語っています。最も多くの観客を集めた試合は、第二次世界大戦前の1939年2月11日に行われたFAカップ5回戦、エヴァートンとの一戦でした。この時の入場者数は驚異の66,844人に達し、スタジアムの歴史における最多記録として語り継がれています。ただし、これはスタジアムが全面座席化される前の記録です。

スタジアムが現在の全面座席仕様に改修されて以降の最多入場者数は、2003年11月22日に開催されたプレミアリーグ、強豪アーセナルとの試合で記録されました。この日の観客数は29,588人であり、現在の収容能力のほぼ限界に近い数字となっています。熱狂的なサポーターで埋め尽くされたスタンドの様子が目に浮かびます。

シーズンごとの平均入場者数も、クラブの成績や所属リーグによって変動が見られます。2000年代のいくつかのシーズンにおける平均入場者数を以下に示します。

2007-2008シーズン（プレミアリーグ）：26,181人
2006-2007シーズン（チャンピオンシップ）：22,274人
2005-2006シーズン（プレミアリーグ）：27,392人
2004-2005シーズン（プレミアリーグ）：28,760人
2003-2004シーズン（プレミアリーグ）：29,076人
2002-2003シーズン（プレミアリーグ）：28,831人
2001-2002シーズン（ディビジョン1）：22,157人
2000-2001シーズン（ディビジョン1）：21,608人

これらのデータからわかるように、イングランドのトップリーグであるプレミアリーグに所属していたシーズンは、下部リーグであるチャンピオンシップ（当時のディビジョン1を含む）に比べて、平均入場者数が顕著に増加する傾向が見られます。これは、より注目度の高い試合が多く行われることや、多くの対戦相手が強豪クラブであることなどが影響していると考えられます。

セント・アンドルーズは、単にサッカーの試合が行われる場所にとどまらず、バーミンガム・シティFCのコミュニティにとって重要な役割を果たしています。クラブのアイデンティティの一部であり、サポーターにとってはホームと呼べる場所です。長い歴史の中で数々のドラマが生まれ、これからも多くの記憶が刻まれていくことでしょう。スタジアムの雰囲気や熱気は、訪れる人々に特別な体験を提供しています。

このように、セント・アンドルーズ・スタジアムは、その長い歴史、観客動員数の記録、そしてバーミンガム・シティFCにとっての揺るぎないホームとしての地位を通じて、イングランドのサッカー文化において独特の存在感を放っています。

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