センネンボク

センネンボクについて

センネンボク（千年木）、またはティー（英: Ti Tree）は、リュウゼツラン科に属する常緑性の喬木です。学名は Cordyline fruticosa で、別名コルディリネ（またはコルジリネ）とも呼ばれています。この植物は、広く葉を持ち、その葉を使ったフラの踊り手のスカートが特に有名です。日本語ではしばしば「千年木」と書かれることもあります。

特徴

センネンボクは常緑性の植物であり、園芸品種の場合、通常は最大2メートル程度まで成長します。新しい葉は鮮やかな赤や黄色を帯びており、古くなることで次第に暗い色に変化します。この植物はドラセナ属と混同されがちですが、センネンボクの特徴として地下部に多肉質の根茎がある点が挙げられます。原産地は中国南部からオーストラリア北部にかけて広がっており、寒さにはあまり強くありません。また、観葉植物としても多く流通しています。

主な園芸品種

以下に、特によく知られた園芸品種をいくつか紹介します：

• - アイチアカ（Cordyline fruticosa ‘Aichiaca’）
• - レッド・エッジ（Cordyline fruticosa ‘Red Edge’）
• - コンパクタ（Cordyline fruticosa ‘Compacta’）
• - ハクバ（Cordyline fruticosa ‘Hakuba’）
• - ドリーミー（Cordyline fruticosa ‘Dreamy’）

ただし、センネンボクは病気にも罹りやすく、特に炭疽病に感染することがあります。感染した葉は黒ずみ、最終的には枯れてしまいます。

ハワイでの役割

ハワイでは、センネンボクは「キー（kī）」または「ラーイー（lāʻī）」と呼ばれています。この植物の原産地はパプアニューギニアやポリネシアなどの南洋諸島とされており、ポリネシアの移民によってハワイに持ち込まれたと考えられています。

センネンボクの地下茎は甘くて食用にも適しており、葉はラウラウなどの料理やカヌーの綱、衣服としても利用されます。特にフラの踊り手のスカート、通称ライー・スカートにも使用されており、ハワイの文化と密接に結びついた植物です。

古代ハワイにおいて、センネンボクは神聖なものとされており、その葉を笹の葉状に切り整え、編んで作ったレイは高位のカフナ（神官）やアリイ（王族）にのみ許可されていました。これは、センネンボクが持つ特別な地位を象徴しており、現在でもハワイ文化において重要な役割を果たしています。

脚注

また、関連項目としてハワイの歴史やコルディリネ属も興味深いです。同属のニオイシュロランはニュージーランドで多くの用途に使用されてきた有用植物で、そのマオリ語名は tī kōuka です。

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