セーヴィング・スロー

セーヴィング・スローとは？：RPGにおける防御の要

セーヴィング・スローは、[ロールプレイングゲーム]やウォーゲームにおいて、キャラクターが危機を脱するための重要な行為判定です。魔法や毒、罠など、キャラクターに降りかかる様々な脅威に対し、回避や抵抗を試みる際に用いられます。

セーヴィング・スローの仕組み

ゲーム中、[プレイヤーキャラクター]は、モンスターや罠から様々な攻撃を受けます。これらの攻撃の中には、魔法や毒のように、キャラクターに何らかの有害な効果を及ぼすものがあります。セーヴィング・スローは、これらの効果に対してキャラクターがどれだけ抵抗できたかを判定するために行われます。

セーヴィング・スローに成功した場合、魔法や毒の効果は軽減されたり、完全に無効化されたりします。逆に失敗すると、効果をそのまま受けてしまうことになります。

セーヴィング・スローの判定基準となる数値は、キャラクターの能力値によって決定されます。敏捷性、耐久力、判断力、運など、状況に応じて適切な能力値が用いられます。また、キャラクターが経験を積んでレベルアップすると、セーヴィング・スローの基準値も上昇し、より危険な攻撃にも耐えられるようになります。さらに、魔法の装備や呪文の効果によって、一時的にセーヴィング・スローの基準値が強化されることもあります。

鎧セーヴ、難攻不落セーヴ

一部のゲーム（ウォーハンマーなど）では、セーヴィング・スローは攻撃が鎧を貫通するかどうかを決定するために使用されます。この場合、鎧セーヴや難攻不落セーヴと呼ばれることがあります。

ゲームマスターの裁量

[ゲームマスター]は、プレイヤーが自分のキャラクターを守るために創造的な方法を思いついた場合、セーヴィング・スローの基準値にボーナスを与えることができます。これにより、ゲームがより面白く、プレイヤーの自由度が高まります。

[ダンジョンズ&ドラゴンズ]におけるセーヴィング・スローの変遷

D&Dでは、版によってセーヴィング・スローのシステムが異なっています。

クラシックD&D

クラシックD&Dでは、『死の光線／毒』、『魔法のワンド』、『麻痺／石化』、『ドラゴンブレス』、『呪文／ロッド／スタッフ』の5種類のセーヴィング・スローがありました。これらの値はキャラクタークラスとレベルによって決まる固定値でした。

AD&D

Advanced Dungeons & Dragons 2nd Edition (AD&D2版)では、セーヴィング・スローは5種類に分類されましたが、クラシックD&Dとは異なり、『麻痺／毒／死の魔法』、『ロッド／スタッフ／ワンド』、『石化／変身』、『ブレスウェポン』、『呪文』となっており、優先順位に従って判定されました。

D&D第3版

D&D第3版では、セーヴィング・スローは「頑健」、「反応」、「意志」の3種類に再編されました。各キャラクタークラスにはレベルに応じた基本セーヴ・ボーナスがあり、これに能力修正値を加えて判定に使用しました。

D&D第4版

D&D第4版では、セーヴィング・スローの概念が大きく変更されました。「頑健」「反応」「意志」はアーマークラスと同様に攻撃の目標値となり、セーヴィング・スローは、継続的な効果を受けているキャラクターが、自分のターン終了時にサイコロを振って効果を解除できるかどうかを判定する簡易的なものになりました。

D&D第5版

D&D第5版では、セーヴィング・スローは各キャラクターの能力値判定とほぼ同一のものとして扱われるようになりました。

セーヴィング・スローは、RPGにおいてキャラクターの生存と冒険の成功を左右する、非常に重要な要素です。ゲームのシステムを理解し、セーヴィング・スローを有効に活用することで、より深くゲームを楽しむことができるでしょう。

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