ゼノン (企業)

株式会社ゼノンについて

株式会社ゼノン（ZENON inc.）は、東京都中央区を本拠地とし、日本全国で時計と眼鏡を専門に販売していた企業です。この会社は、ダイエーグループの完全子会社として運営されていました。その名の由来には哲学者エレア派のゼノンのパラドックスからインスピレーションを受けています。

事業内容

時計部門

ゼノンは全国チェーンとして、時計の販売だけでなく、電池交換や修理といったアフターサービスも行っていました。店舗名は「ゼノン」「カルマ」「ウォッチバイゼノン」など多岐にわたり、顧客のニーズに応える体制が整っていました。

眼鏡部門

眼鏡部門では「無料視力テスト」というサービスを提供し、視力検査の結果や眼鏡の必要性に関するアドバイスも行っていました。また、在庫レンズを使用した迅速な眼鏡の加工も実施しており、45分で仕上げるスピードサービスが好評でした。店舗名には「めがねギャラリー」「メガネパーク」「OPTギャラリー」などがありました。

沿革

株式会社ゼノンは、1969年にダイエーグループの時計・宝飾専門店として原町田に第1号店を開業しました。これを皮切りに、1973年には東海地方や東北地方、さらには北海道へも進出し、店舗数を20まで増やしました。同年には、眼鏡を専門に扱う店舗もダイエー大島店内にオープン。1978年には創業10周年を迎え、国内のクロック売上高で全国1位を達成しました。

1986年にはダイエーの100%出資によって完全子会社化され、その後も年々事業を拡大していきました。1993年には眼鏡専門店の（株）彩季や（株）マイルックと合併を果たしました。1999年からはインターネットを通じた通信販売もスタートし、2001年には新しい業態のOPTギャラリーを出店しました。

時計部門も2002年に新業態のW×Z（ウォッチバイゼノン）を展開し、事業の多角化を進めました。しかし、2007年には東京都葛飾区青戸から中央区日本橋横山町へ本社を移転し、新しい環境で再スタートを切りました。

しかし、2013年には事業終了を決定し、全ての店舗が閉店しました。翌年の2014年2月には清算手続きを行い、株式会社ゼノンとしての歴史に幕を下ろしました。

まとめ

株式会社ゼノンは、時計と眼鏡の専門店として多くの顧客に親しまれてきましたが、時代の流れや市場の変化に対応しきれず、事業を終えることとなりました。その歴史は、日本の小売業における貴重な一幕として記憶されています。

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