ゼルドナーシルト

ゼルドナーシルト

『ゼルドナーシルト』（Söldnerschild）は、1997年9月25日にセガよりセガサターン向けに発売されたシミュレーションRPGです。本作は、光栄（現在のコーエーテクモゲームス）が企画・製作を手掛け、1998年3月19日にはPlayStation用に『ゼルドナーシルトSpecial』と改題される形でリリースされました。このゲームは特に「リコエイションゲーム」という独自のジャンルに分類され、傭兵として大陸を統一するために奮闘する主人公の物語が展開されます。

ストーリー概要

ゲームの舞台は架空のリグリア大陸です。ここでは、ラーガイル王国と神聖ラーナ帝国の二大勢力が長らく勢力を維持していました。しかし、ラーガイル王国の国王カール8世が急死した1993年、その後を継いだ幼いカール9世によって状況は一変します。摂政クローヴィス侯爵が権力を掌握すると、貴族たちの間で独立の動きが起こり、ザクセン公国とエスタニア共和国が次々に建国されました。その結果、ラーガイル王国は分裂し、神聖ラーナ帝国はこの混乱を利用して大陸を征服しようと企みます。

主人公は傭兵団を結成し、特定の国に貢献しながら大陸の統一を目指します。このゲームでは、内政や外交には直接関与できませんが、傭兵の立場を活かしてさまざまな任務をこなしていくことが求められます。

ゲームの進行方法

ゲームの進行は、実際の時間を1月単位としており、1ターンごとに都市間の移動、仕事を依頼されたり、戦闘を行ったりします。最初の数ヶ月はティーグル傭兵団の中隊長として基本を学び、その後、隊長に昇進します。この段階からは自由に都市を移動し、仕事の選択肢も広がります。ただし、中隊長が6人に達するまで選べる仕事の数には制限があります。自分の貢献度を上げることで騎士に登用されることもありますが、選択次第ではバッドエンドに陥る危険もあります。

戦闘システム

戦闘はターン制で行われ、四角形のマップ上で中隊同士が接触し、集団戦闘が始まります。各中隊は1〜3個の小隊で構成され、その立ち位置や士気が戦闘結果に大きく影響します。兵科の相性も重要で、騎兵が歩兵に強く、歩兵が槍兵に強いという基本的なシステムが成り立っています。戦斗の際にはコマンドポイントを利用して指示を出し、戦闘の流れをコントロールすることが求められます。

キャラクターと国家

主人公は傭兵団の中隊長から団長へとステップアップするキャラクターであり、幼少期に両親を失った過去を持っています。主人公の仲間には、アナスタシアやリュークなどのキャラクターがおり、それぞれ独自の背景や目的を持っています。

ゲーム内の国家には神聖ラーナ帝国やグランクール王国、エスタニア共和国といった架空の国々が設定されており、それぞれが複雑に絡み合った巨額の政治的勢力争いを展開します。プレイヤーは、これらの国家の間で陰謀や戦いに身を投じつつ、自身の目的を達成していくことが求められます。

結論

『ゼルドナーシルト』は、戦略的な戦闘と深く練られたストーリーが融合した作品であり、シミュレーションRPGの一つの完成形とも言えるでしょう。プレイヤーは傭兵団を率いて大陸を渡り、数々の選択が運命を左右する様子が描かれています。独自のゲームシステムとストーリー展開は、ファンを魅了し続けています。

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