ゼロダ

ゼロダ（Zerodha）

概要

ゼロダは、インドのフィンテック企業で、2010年8月15日にカマス兄弟のニチンとニキルによって設立されました。その社名は、「ゼロ」という言葉と、サンスクリット語で「障害」を意味する「ローダ」（Rodha）に由来しています。設立からわずか数年で、ゼロダは急速に成長し、2020年6月には自己評価額が10億ドルを超えてユニコーン企業に昇格しました。この評価は、1株当たり700ルピーの簿価を基にしたESOPの買戻しに支えられています。

ゼロダは、インド全株式市場において15%の取引を媒介しており、国内最大の小売証券会社としての地位を確立しています。顧客数は50万人を超え、そのサービスは多くのトレーダーに支持されていると言えるでしょう。

サービス内容

ゼロダのビジネスモデルは、エクイティ取引においては配達取引を無料で提供し、日中取引には実行された注文ごとに20ルピーまたは0.03%（どちらか低い方）の定額料金が発生します。この料金体系は、インド国立証券取引所（NSE）、ムンバイ証券取引所（BSE）、マルチ商品取引所（MCX）、国立物資デリバティブ取引所（NCDEX）、及び通貨取引の各セグメントに適用されます。

また、ゼロダは完全子会社として「ゼローダ物資」を持ち、こちらは登録員の物資取引をサポートしています。さらに、「ツル―ビーコン」（True Beacon）というオルタナティブ特定金銭信託も運営し、技術開発に特化した初期段階ベンチャーファンドの「レインマッタ―」（Rainmatter）を支援しています。最近では、金銭技術企業「スモールケース」（Smallcase）や、オープンソースの企業資源計画ソフトウェア「ERPネクスト」（ERPNext）への投資も行っています。

賞と表彰

ゼロダは、数々の賞を受賞してきました。2014年と2015年にはBSE-Dun＆Bradstreet Emerging Equity Broking House賞を受賞し、2016年にはEconomic Timesのスタートアップ授賞式でBootstrap Champ賞を獲得しました。また、2018年にNSE Retail Broker of the Year賞、2020年にはEconomic Timesのスタートアップ授賞式でStartup of the Year賞を受賞するなど、その成長過程で多くの栄誉を手にしています。

技術的な課題

一方で、ゼロダは技術的な問題に直面したこともあります。特に、市場の変動が激しい日や、先物・オプションの有効期限が迫ったタイミングでのKiteプラットフォームの不具合や接続問題が報告されています。2020年11月には、トレーダーの一部からログインできないという苦情が寄せられ、メディアでも取り上げられました。このような技術的な課題は、今後のサービスにおいて解決が求められる重要なポイントと言えるでしょう。

おわりに

ゼロダはインドにおけるフィンテックの先駆者として、革新的なサービスを提供しています。しかし、技術的な課題への対応も重要であり、今後の成長を見守る必要があります。

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