ゼロ・モーターサイクルズ

ゼロ・モーターサイクルズ（Zero Motorcycles Inc.）

ゼロ・モーターサイクルズは、アメリカのカリフォルニア州スコッツバレーを拠点とする企業で、特にスポーツタイプの電動オートバイを専門に製造しています。この会社は、スクーターやモペッド、電動自転車とは異なり、デュアルパーパスやネイキッドの形状をしたスポーツ志向のバイクを提供します。

会社の歴史

創業と初期モデル

ゼロ・モーターサイクルズは2006年に、NASAの技術者であったニール・サイキによってカリフォルニア州サンタクルーズで創業されました。当初はエレクロクロスとして知られ、電動オートバイの先駆者的な存在といえます。2010年には、フラッグシップモデルの「S」を発表し、同時にそのシャーシを用いたデュアルパーパスモデルの「DS」も投入しました。この時、初めて登場した「XU」は取り外し可能なバッテリーを搭載した小型ストリートバイクです。

進化と革新

2013年に入ると、SとDSモデルが全面的に再設計され、バッテリーの容量が11.4kWhに増大しました。さらに新しいブラシレスパーマネントACモーターが導入され、新機能が追加されました。この年には、FXというモジュラー式の取り外し可能な電源ユニットを搭載したデュアルパーパスモデルも採用され、業界に新たな風を吹き込みました。また、チャデモ規格による充電機能が初めて搭載されました。

高性能モデルの誕生

2014年には、オプションの2.8kWhのパワータンクが追加され、さらに高温磁石のモーターや強力な電動コントローラーを統合した高性能モデルの「SR」も登場しました。これにより、航続距離が著しく向上し、より多くのライダーに選ばれる存在となりました。2015年モデルでは、バッテリーパックの容量が12.5kWhに拡大され、オプションのパワータンクを含めることで最大15.3kWhを実現しました。加えて、ABSやショーワのサスペンションが標準装備され、さらなる走行性能向上に寄与しました。

最新モデルの展開

2016年には、より進化したモデルとして「DSR」と「FXS」が発表されました。DSRはDSのシャーシを基にしつつ、SRの高出力モーターを搭載したモデルで、走行性能の向上が期待されました。一方、FXSはFXをベースとしたスーパーモタードバージョンで、特に操縦性とスタイルを重視した設計になっています。

まとめ

ゼロ・モーターサイクルズは、電動オートバイの未来を切り開く存在として、持続可能な交通手段の提供に貢献しています。革新の精神を持って、新しい技術を取り入れながら、ライダーが求める性能とデザインを追求し続けるこの企業は、今後の動向に大いに注目が集まることでしょう。

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