ゼントリックス (バンド)

ゼントリックス (XENTRIX) の歴史と音楽スタイル

ゼントリックス（XENTRIX）は、イギリスのスラッシュメタルシーンにおいて重要な役割を果たしてきたバンドです。1980年代のイングランドで結成され、スラッシュメタルの先駆けとして知られています。バンドは一時解散の時期を経ながらも、近年では再びアクティブに活動しています。

バンドの誕生と初期の活動

ゼントリックスの歴史は1985年に始まります。クリス・アストリーを中心に「Sweet Vengeance」というメタルバンドを設立した彼らは、プレストンにて音楽活動をスタートしました。アストリーは当時高校生でしたが、彼のリーダーシップの下、バンドは次第に成長していきます。メンバーの変遷を経て、1987年にはデモテープが高い評価を受け、HR/HMレーベル「ロードランナー・レコード」と契約を結ぶことになります。その結果、バンドは「XENTRIX」に改名しました。

1990年には1stアルバム『Shattered Existence』をリリースし、翌年の2ndアルバム『For Whose Advantage?』も商業的成功を収め、業界からの評価を得ました。2ndアルバムでは、特にその演奏技術とスラッシュメタル特有のエネルギッシュなスタイルが称賛されました。

解散と再生

しかし、1994年に「ロードランナー・レコード」との契約が終了すると、バンドは新たな契約先を見つけるのに苦労し、音楽の方向性の違いも影響して創設者のアストリーが脱退します。その後、ギタリストとして新メンバーを迎え入れ、1996年には4thアルバム『Scourge』をリリースしますが、バンド内での雰囲気は厳しく、翌年には活動を停止しました。

2006年にはアストリーを含む元メンバーが集まり、短期間のライブツアーを行い、再びファンの前に姿を現しました。2013年には本格的な再始動を発表し、ライブ活動を再開します。2015年までの間、彼らは多くのファンに支持されるライブを展開しました。

音楽スタイル

ゼントリックスの音楽スタイルは、サンフランシスコのスラッシュメタル、いわゆる「ベイエリア・スラッシュ」に多くの影響を受けています。しかし、彼らはそれにとどまらず独自の音楽性を開発し、音楽界での地位を確立しました。特に1990年代は、ヘヴィメタル全体が変化の時期を迎え、スピード感のある楽曲が少なくなり、より重厚なサウンドが流行しました。ゼントリックスもこの流れに影響を受け、次第にドゥーミーな音楽スタイルにシフトしていきました。

現在の活動

2019年には、23年ぶりに5thアルバム『Bury the Pain』を発表し、多くの音楽ファンに驚きと感動を与えました。さらに、同年11月には『JAPANESE ASSAULT FEST 19』に出演し、初の日本公演を行うことになり、再びその人気は不動のものとなりました。現ラインナップは、ジェイ・ウォルシュ（ボーカル/ギター）、クリスチャン・ハーバード（ギター）、クリス・シャイアーズ（ベース）、デニス・ガスナー（ドラム）など、多様なメンバー構成で彩られています。

まとめ

ゼントリックスは、スラッシュメタルの中でも独自のパスを切り開いてきたバンドであり、その音楽は今でも多くのファンに愛されています。これからの活動も期待されており、彼らのさらなる成長を見守ることができるでしょう。

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