ソウライヴ

Soulive：ジャズファンク・シーンを彩るトリオ

ソウライヴ(Soulive)は、1999年、ニューヨーク州ウッドストックを拠点に結成されたジャズファンク・バンドです。エリック・クラズノー（ギター）、アラン・エヴァンス（ドラム）、ニール・エヴァンス（キーボード）の3人によるトリオ編成が基本ですが、活動期間中には様々なミュージシャンが参加し、多彩なサウンドを展開してきました。

その音楽性は、キャッチーでアップビートなリズムと、切れ味鋭いソロが特徴です。ファンクのグルーヴ感をベースに、ジャズのインプロヴィゼーションやソウルフルな要素を取り入れ、独自のジャズファンクサウンドを確立しました。時にホーンセクションを加えるなど、編成も柔軟に変えながら、常に進化を続けるバンドとして知られています。

結成からブルーノート・レコード契約まで

1999年4月2日、アランとニールのエヴァンス兄弟はエリック・クラズノーを招いてセッションを行いました。このセッションを収録したEP『ゲット・ダウン！』が、ヴェロア・レコーディングスよりリリースされ、彼らのキャリアがスタートします。同年発表のアルバム『ターン・イット・アウト』はヒットを記録し、ジャズファンク・シーンにおけるソウライヴの存在感を高めました。このアルバムには、ジョン・スコフィールドやサム・キニンジャーといった著名なミュージシャンも参加しています。

2000年秋には、老舗ジャズレーベルであるブルーノート・レコードと契約。翌2001年秋にはアルバム『ドゥーイン・サムシング』を発表しました。契約獲得にはユニバーサル・ミュージックとの競合もあったと言われています。同アルバムでは、ジェームス・ブラウンのバンドメンバーであるフレッド・ウェズリーがホーンアレンジを担当しています。

メンバー変遷と様々な音楽的試み

2002年のアルバム『ネクスト』では、それまでサイドメンバーとして参加していたサム・キニンジャーが正式メンバーとなります。このアルバムにはデイヴ・マシューズも参加し、ラップを取り入れた楽曲や、フュージョン的なアレンジの楽曲なども収録されています。しかし、2003年にはサム・キニンジャーが脱退し、再びトリオ編成に戻り、ライブアルバム『ライヴ! (Soulive)』を発表しました。結成当初からの目標であったライブアルバムのリリースは、彼らの音楽性を象徴する出来事でした。

ブルーノート・レコード在籍中には、ライブ音源をその場でパッケージした「インスタント・ライブ・シリーズ」をリリースするなど、積極的な活動を行っていました。2005年にはコンコード・レコードに移籍し、ソウル/R&B色の強い『ブレイク・アウト』を発表。さらに2007年にはスタックス・レコードに移籍、ボーカリストのトゥーサン・イエシュアが加入した『ノー・プレイス・ライク・ソウル』を発表しました。

インディーズ時代以降

2009年にはインディーズレーベルに移籍し、ビートルズのトリビュートアルバム『ラバー・ソウライヴ』や、ブルーノート東京でのライブ音源を収録した『ライヴ・アット・ブルーノート東京』などを発表しました。同時期には、エリック・クラズノーのソロアルバム『レミニス (Reminisce)』もリリースされ、それぞれの活動も活発化していました。

ソウライヴは、トリオ編成を基本としながらも、様々なミュージシャンとのコラボレーションや編成の変更を通して、常に進化し続けるジャズファンクバンドです。その独自の音楽性と精力的なライブ活動は、ジャズファンク・シーンに多大な影響を与え続けています。

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