ソウルオリンピック主競技場

ソウルオリンピック主競技場

ソウルオリンピック主競技場（ソウルオリンピックしゅきょうぎじょう）は、韓国の首都ソウル特別市松坡区にある総合競技場で、蚕室総合運動場内に所在しています。このスタジアムは、韓国を代表する建築家金壽根によって設計されており、高麗青磁をイメージした独特のデザインが特徴です。

建設の背景

この競技場の建設は1977年に開始され、当時の東大門運動場が収容人数が限られていたため、アジア競技大会やオリンピックに対応する新たなスタジアムが必要とされました。1984年に完成し、最初のイベントは同年9月30日に行われた日韓サッカー戦でした。その後、このスタジアムは数多くの国際試合、特にFIFAワールドカップアジア予選の舞台としても利用されてきました。

オリンピックでの役割

1986年のアジア競技大会のプレ大会および1988年のソウルオリンピックでは、メイン会場としての役割を果たしました。このオリンピックでは、陸上競技、サッカーの決勝、馬術競技の個人障害馬術決勝が行われ、大きな注目を集めました。

その後の利用

オリンピック後も多くのスポーツイベントに使われてきましたが、2002年のワールドカップ日韓大会を境に新たなサッカー専用スタジアムがソウルに整備されると、サッカーの国際試合が行われることはほとんどなくなりました。ただし、改修前の収容人数は10万人でしたが、現在は69,950人へと減少しています。

競技場は、映画『シュリ』の劇中シーンにも登場し、文化イベントとしても重要な場となっています。特に1999年にはマイケル・ジャクソンのコンサートがここで行われ、以後も大規模なコンサートの会場として賑わっています。また、ソウル国際マラソンのスタート地点としてもよく利用されています。

2007年からはサッカーK3リーグのソウルユナイテッドFCが本拠地として使っていましたが、2009年には本拠地を移転しました。ただし、2013年にはサッカー東アジアカップの会場に戻り、国際試合も行われました。

現在ではソウルイーランドFCが本拠地として利用しており、試合時には仮設席が設けられ、観客を迎えています。特に、荒天時には屋根のあるエリアでの観戦も可能です。また、飲食提供も行われており、試合観戦以外でも多様な楽しみ方があります。

未来の展望

2023年8月には、ソウル総合運動場の再開発に伴う改築工事が始まり、2026年12月の竣工が予定されています。この影響で、隣接する蚕室野球場も改築され、2027年から2031年までLGツインズと斗山ベアーズが一時的にこの競技場を本拠地として使用する計画です。これに伴い、ソウル・イーランドFCは木洞運動場への本拠地移転を行います。

アクセス

この競技場には、ソウル交通公社の2号線と9号線を利用して「総合運動場駅」で下車することで簡単にアクセスできます。

このように、ソウルオリンピック主競技場は数々のスポーツイベントを通して多くの人々に親しまれ、今後も新たな歴史を描くことが期待されています。

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